小島孝治

小島孝治の生涯と業績

小島孝治（こじま こうじ、1930年6月29日 - 2014年5月27日）は、大阪府出身の著名なバレーボール指導者であり、日本女子代表の監督として多くの功績を残しました。彼は日紡貝塚を経てユニチカ・フェニックスの監督を務め、指導者としての評判と影響力を広げました。彼の長男は歯科医師です。

経歴の初期

小島は関西大学商学部を卒業後の1953年に、四天王寺高等学校の監督に就任しました。高校時代にはインターハイで3度の優勝を果たし、その名声を築きました。1965年には日紡貝塚女子バレーボール部の監督に抜擢され、その後、名監督の大松博文の功績を受け継ぎ、チームの公式戦258連勝という驚異的な記録を更新しました。彼の指導スタイルである「つなぐバレー」は、日本のバレーボールのスタイルに大きな影響を与えました。

全日本女子代表監督第一期

1970年に全日本女子の監督に就任し、1972年にはミュンヘンオリンピックに参加しました。東京五輪の金メダルチームに残った松村勝美選手を中心に、ユニチカや日立からの強豪選手が一堂に会しましたが、決勝でソ連に敗れ、銀メダルに留まりました。

全日本女子代表監督第二期

1978年から再び全日本女子監督を務め、モントリオール五輪の金メダルメンバーの横山樹理選手をキャプテンに迎えました。1980年のモスクワオリンピックに向けての準備が進んでいましたが、日本政府のボイコットにより、目標は達成できませんでした。その後、1981年のワールドカップでも銀メダルを獲得しましたが、その後の1982年世界選手権では4位に終わり、監督を退任しました。

全日本女子代表監督第三期

1985年、3度目の監督就任を果たし、ワールドカップと1986年の世界選手権で指導しました。しかし、新しいバレーボールが求められる中での試行錯誤が続き、結果は振るわず、再び退任しました。

全日本女子代表監督第四期

1995年には全日本監督に復帰し、チームを再構築しようと努めましたが、1996年アトランタ五輪においては出場権を逃し、その後も強化本部長としてバレーボール界に関与しました。小島は、ユニチカの休部に伴い、関西バレーボール連盟の会長など役職を歴任しましたが、彼の指導者としての活動は多岐にわたりました。

社会活動と受賞歴

小島はバレーボール以外にも幅広い社会活動に関与し、奈良市と大阪市で教育委員として活動した他、2004年には大阪市民文化功労賞を受賞しました。彼は大阪市スポーツ顧問やおおさかシニアネットの理事長も務め、地域社会に貢献しました。

著書

彼の指導法や教育哲学が反映された著書には、『監督と選手』や『伸びる人間の条件―心で人を育てて40年 情熱の指導術』があります。

最期

2014年5月27日、小島は肺炎により83歳で逝去しました。彼の名前は日本のバレーボール史に深く刻まれ、多くの選手や後進の指導者に影響を与え続けています。

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