小島徹三

小島 徹三について

小島徹三（こじま てつぞう）は1899年9月29日、兵庫県養父郡八鹿町（現在の養父市）に生まれた日本の弁護士であり政治家です。彼は法務大臣を歴任し、その誠実な性格から“但馬牛のような人”とも評されていました。彼の父は造り酒屋の小島久右衛門で、三人兄弟の末っ子として育ちました。教育については八鹿小学校、豊岡中学校、第一高等学校を経て、東京帝国大学法学部仏法科を卒業しています。

経歴

小島は1922年に高等文官試験の外交科および行政科に合格し、その後弁護士としてのキャリアをスタートさせました。戦後の1946年には第22回衆議院議員総選挙に兵庫2区から立候補し、見事当選を果たします。これ以降、彼は衆議院議員として10期にわたり議席を守り続けました。1953年には衆議院厚生委員長へと抜擢され、翌年には第1次鳩山一郎内閣で郵政政務次官に就任しました。

その後も保守合同を経て、有田喜一や志賀健次郎、荒木万寿夫と共に「芦田派」を維持しつつ、1958年には衆議院法務委員長、1960年には第1次池田内閣法務大臣を歴任しました。法務大臣としての在任中、彼は15人の死刑囚に対する死刑執行命令に署名したことでも知られています。

名誉と受賞歴

小島が生涯の中で受けた数々の栄誉の一つが、1969年に授与された勲一等瑞宝章です。また、1976年には旭日大綬章を受章しました。彼の業績や公正な姿勢は後世に大きな影響を与えました。1976年には政治家としての活動から引退を宣言し、政界からのレーシングに専念する期間に入りました。

地元への貢献

彼は八鹿町の初代名誉町民としても知られ、その功績を称えられて、養父市役所の庭には彼の胸像が建てられています。地方においても深い愛着を持った彼は、地域の発展に寄与するために尽力しました。また、株式会社山口自動車工業の監査役を務め、地域経済の発展にも関与していました。

最晩年

晩年の小島は実直な人柄と豊富な経験をもとに、若い世代の指導にも力を注いでいましたが、1988年1月10日に88歳でその生涯を閉じました。彼の業績や人柄は今もなお、多くの人々に尊敬されています。小島徹三はその偉業を通じて日本の法律や政治の発展に寄与した一人の偉大な人物です。

もう一度検索