小川誠子

小川 誠子の生涯と業績

経歴

小川誠子（おがわともこ）は、1951年4月1日に福井県福井市で生まれ、愛知県名古屋市で育ちました。囲碁の腕前は6歳の時に目覚め、小学4年生の頃からは日本棋院中部総本部に通い始めました。彼女は14歳で全日本女流アマチュア囲碁選手権大会で優勝し、「おかっぱ本因坊」との愛称で知られるようになりました。この好機を機に、1966年に木谷實九段の内弟子としてプロの道に進むことになります。

1970年に入段、その後も順調に段位を上げていきました。1975年には四段に昇進し、1992年には五段、1995年には六段に達しました。2008年には杉内寿子に次いで女流棋士として500勝を達成し、その名を広めることになります。

私生活

1977年、指導碁を通じて出会った俳優・山本圭と結婚し、1986年には長女が誕生しました。出産後は、女流本因坊を獲得し、さらなる名声を得ます。彼女は1984年から1994年までの10年間、NHK杯のテレビ囲碁トーナメントの聞き手を担当し、その間にも囲碁の普及に力を入れていきます。

囲碁の普及活動

小川は40代から囲碁の普及活動に注力し、2010年には棋士会の会長として2年間在任しました。また、その年にはコンサートとともに「やさしい囲碁入門講座」を開催しました。2012年から2014年には日本棋院の理事も務め、囲碁界の発展に寄与しました。

メディア活動

1990年からはスポーツ報知で詰め碁の連載を29年間担当し、さらに2011年からは週刊新潮にてコラムを連載するなど、メディアでも活躍していました。

病気と逝去

2014年には大腸がんを患い、翌年に再発。その後、2019年11月15日に急逝しました。68歳の生涯を終え、彼女は七段追贈を受けました。公私ともに交流が深かった女優の吉永小百合は、小川の死に深い悲しみを覚えたといいます。

業績と著作

小川誠子は、女流選手権戦や女流本因坊戦など複数のタイトルを獲得しており、特に1986年の女流本因坊戦での勝利は記憶に残るものでした。また、著作も多数あり、『囲碁級位者のための本筋の打ち方』や『石心之譜 ― 囲碁に生きるわれら五人の棋士』などを通じて、囲碁の魅力を広める活動を行いました。

彼女の功績は、囲碁界における女性の地位向上にも大きく貢献しており、多くの後進に影響を与え続けています。

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