女流本因坊戦

女流本因坊戦：歴史と格式ある女流棋戦

女流本因坊戦は、共同通信社と日本棋院が主催する囲碁の女流棋戦であり、1981年に創設されました。女流棋戦の中でも最も高い格式を誇り、挑戦手合の勝者が「女流本因坊」のタイトル称号を得ます。さらに、5連覇を達成した棋士には「名誉女流本因坊」の資格が与えられます。

女流本因坊戦の概要

女流本因坊戦は、岩手日報、福島民友新聞、山梨日日新聞、北日本新聞、福井新聞、山陰中央新報、愛媛新聞、徳島新聞、佐賀新聞、長崎新聞、琉球新報といった地方新聞に掲載されています。

優勝賞金は時代によって変遷しており、近年では以下のようになっています。

3期まで: 300万円
4期以降: 360万円
5期以降: 380万円
7期以降: 420万円
9期以降: 430万円
13期以降: 460万円
16期以降: 500万円
28期以降: 580万円
35期以降: 550万円

対局方式

24名による本戦トーナメントで挑戦者を決定し、前年の女流本因坊に挑戦します。前年の本戦ベスト4と女流タイトル保持者はシード権を得て、予選免除で本戦トーナメントから出場できます。挑戦手合は、第1期から第13期までは三番勝負、1995年の第14期以降は五番勝負で行われます。コミは、第1期から第21期までは5目半、第22期より6目半です。持ち時間は各4時間です。第1期は前年の女流選手権者への挑戦手合として行われました。

1997年から2000年の優勝者は、翌年の日中スーパー囲碁の女流戦に出場しました。

歴代優勝者

歴代の女流本因坊は、以下の通りです。

1982年：本田幸子
1983年：楠光子
1984年：本田幸子
1985年：楠光子
1986年：小川誠子
1987年：楠光子
1988年：楠光子
1989年：楠光子
1990年：中澤彩子
1991年：中澤彩子
1992年：加藤朋子
1993年：吉田美香
1994年：吉田美香
1995年：吉田美香
1996年：吉田美香
1997年：知念かおり
1998年：知念かおり
1999年：知念かおり
2000年：祷陽子
2001年：小林泉美
2002年：小林泉美
2003年：小林泉美
2004年：知念かおり
2005年：矢代久美子
2006年：矢代久美子
2007年：謝依旻
2008年：謝依旻
2009年：謝依旻
2010年：謝依旻
2011年：謝依旻
2012年：謝依旻
2013年：向井千瑛
2014年：藤沢里菜
2015年：謝依旻
2016年：藤沢里菜
2017年：謝依旻
2018年：藤沢里菜
2019年：上野愛咲美
2020年：藤沢里菜
2021年：藤沢里菜
2022年：藤沢里菜
2023年：藤沢里菜
2024年：藤沢里菜

前身：女流選手権戦

女流本因坊戦の前身は、1952年に創設された女流選手権戦です。東京タイムズが主催し、女流棋戦としては最も古い歴史を持っていました。1981年で終了し、女流本因坊戦へと発展しました。

記録

最多連続優勝: 謝依旻（6回）
最多優勝: 謝依旻、藤沢里菜（8回）
最年少奪取: 藤沢里菜（16歳1ヶ月、第33期）
最年少挑戦: 藤沢里菜（16歳0ヶ月、第33期）
最年少本戦入り: 仲邑菫（11歳11ヶ月、第40期）
親子優勝: 木谷禮子（女流選手権戦）、小林泉美（女流本因坊戦）
* 姉妹優勝: 杉内寿子、本田幸子（女流選手権戦）、楠光子（女流本因坊戦）

女流本因坊戦は、数々の名棋士を輩出し、女流囲碁界の発展に大きく貢献してきました。今後も、新たな才能がこの舞台から羽ばたき、囲碁界を盛り上げていくことが期待されます。

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