全日本女流アマチュア囲碁選手権大会

全日本女流アマチュア囲碁選手権大会

全日本女流アマチュア囲碁選手権大会は、日本のアマチュア女流囲碁棋士の頂点を決める伝統ある大会です。1959年に創設され、長きにわたり、多くの女流棋士たちがその腕を競ってきました。アマチュア棋士日本一の称号をかけて、毎年熱戦が繰り広げられています。略称として「女流アマ選手権」とも呼ばれています。

大会の概要

この大会は、日本棋院が主催しており、数多くの企業や団体が協賛・後援・協力しています。過去には三浦印刷、ライオン、NTTドコモなどが協賛し、近年では桜ゴルフ、日野自動車が大会を支えています。また、日本囲碁普及振興会、日本ペア囲碁協会、IGSパンダネットなどが後援、伊藤園、シーボンが協力として名を連ねています。

大会では、入賞者の他に、特に優れた成績を残した棋士には殊勲賞や敢闘賞が贈られます。そして、優勝者には、全日本アマチュア本因坊戦や朝日アマチュア囲碁名人戦（または前身の朝日アマ囲碁十傑戦）への出場資格が与えられます。過去には、相鉄杯世界女流アマチュア囲碁選手権戦への出場権が与えられたこともありました。

出場選手と大会形式

各都道府県や地方ブロックの予選を勝ち抜いた代表選手に加え、シード選手も出場します。近年では、100名を超える選手が参加し、熱戦を繰り広げています。大会形式は、予選リーグと本戦トーナメントに分かれています。

持ち時間は、予選リーグでは40分切れ負け、本戦トーナメントでは40分に加え、使い切ると1手30秒の秒読みとなります。時間配分も重要な要素となり、選手の戦略と集中力が試されます。

プロ棋士への登竜門

この大会は、若い才能を発掘する場としても重要な役割を果たしています。小中学生の代表選手も多く、出場後にプロ棋士を目指して院生となる者も少なくありません。過去には、小川誠子、宮下鈴枝、佐野久仁子、金艶、大沢奈留美、富紅梅、潘坤鈺、中島美絵子、向井芳織、石井茜、下坂美織、飛田早紀、新井満涌、岩田紗絵加など、多くの選手がこの大会での活躍をきっかけにプロ棋士の道を歩んでいます。

また、小西和子は27回大会で3位入賞し敢闘賞を受賞、知念かおりは30回、31回大会でベスト16、小林泉美は31回大会で選手宣誓を務めベスト32、梅沢由香里は37回大会で3位、藤沢里菜は51回大会で4位、出口万里子は52回大会で準優勝、牛栄子は55回大会で3位入賞を果たしています。

歴代優勝者

大会の最多優勝者は、亀倉芳子と佐藤亜紀子の各5回です。以下に、主な歴代優勝者を記載します。

1959年: 岡本伸子
1960年: 大石久子
1961年: 斎藤松子
1962年: 大石久子
1963年: 柳内美恵子
1964年: 桑村庚代子
1965年: 小川誠子
1966年: 井上三七子
...（省略）...
2016年: 大島玲奈
2017年: 岩田紗絵加
2018年: 久代迎春
2019年: 吉田美穂
2021年: 内田祐里
2022年: 久代迎春
2023年: 大澤摩耶
* 2024年: 内田祐里

まとめ

全日本女流アマチュア囲碁選手権大会は、アマチュア女流棋士にとって、自己の棋力を試す重要な舞台であり、プロ棋士への登竜門としての役割も担っています。長きにわたり、多くの才能を輩出し、囲碁界の発展に貢献してきたこの大会の今後の発展が期待されます。

日本棋院「全日本女流アマチュア囲碁選手権大会」

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