小川賢太郎

小川賢太郎：ゼンショー創業者、外食産業の風雲児

小川賢太郎（おがわ けんたろう）は、1948年生まれ、石川県出身の日本の経営者です。牛丼チェーン「すき家」などを展開するゼンショーホールディングスの創業者であり、代表取締役会長兼社長兼CEOという重責を担っています。また、2017年からは国民生活産業・消費者団体連合会（生団連）の第2代会長も務めています。

生い立ちとゼンショー創業

東京都立新宿高等学校から東京大学に進学するも、全共闘運動に関わったことがきっかけで中退。その後、港湾労働を経て、ベトナム戦争での体験から「資本主義のもとで貧困をなくす」という志を抱き、通信教育で中小企業診断士の資格を取得します。

1978年には牛丼チェーンの吉野家に入社。しかし、吉野家の経営危機などを経て独立を決意し、1982年にゼンショーを創業しました。社名には「全勝」「善意の商売」「禅の心で商売を行う」という3つの意味が込められています。創業の地は横浜市鶴見区の京急本線生麦駅前で、持ち帰り弁当店「ランチボックス」と、すき家の1号店を同時に開店しました。

M&A戦略と急成長

ゼンショーはその後、積極的にM&A戦略を展開し、外食チェーンを次々と傘下に収めていきます。小川自身の強力なリーダーシップも発揮され、2011年3月期連結決算では、ついに日本マクドナルドホールディングスを上回り、外食産業の売上高でトップに躍り出ました。

労働問題と意識改革

しかし、2014年春には、インターネットを中心にすき家の過酷な労働環境が問題視されるようになります。これを受け、社内に労働環境改善策を提言する第三者委員会が設置され、小川自身もトップとしての意識改革を求められる事態となりました。労働環境問題はその後のゼンショーにとって大きな課題となりました。

生団連会長就任

2017年1月には、ライフコーポレーション創業者の清水信次の後任として、国民生活産業・消費者団体連合会（生団連）の第2代会長に就任し、消費者保護の分野でも活動しています。

人物像

趣味は筋力トレーニングで、特にベンチプレスを好んで行っています。「（日本人は）ベンチプレスやって体鍛えて牛丼食ってれば戦争に負けなかった」という独特の持論を持っています。

関連項目

ゼンショーホールディングス
すき家
吉野家
安部修仁：吉野家での先輩社員であり、後にライバル会社の社長として交流を持つようになりました。

外部リンク

ゼンショーホールディングス
国民生活産業・消費者団体連合会（生団連）

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