小林泉美 (歌手)

小林泉美の音楽人生

小林泉美（こばやし いずみ）は、1957年3月25日生まれの日本のシンガーソングライター、キーボーディスト、音楽プロデューサー、実業家です。千葉県船橋市で育ち、東京音楽大学ピアノ科を卒業後、音楽キャリアをスタートさせました。彼女はMIMIという名義でも知られていますが、その音楽活動は多岐にわたります。

音楽活動の始まりとデビュー

泉美は10代からプロの音楽活動を始め、大学在学中に中村雅俊のバックバンドや舘ひろしのレコーディングに参加しました。1977年、20歳でレコードデビューを果たし、デビューから自身で音楽の編曲やプロデュースを手掛ける女性シンガーとして注目を集めました。この取り組みは、当時の女性アーティストにとって画期的なものでした。

キーボーディストとしても幅広く活躍し、高中正義バンドやPARACHUTE、THE SQUARE（現在のT-SQUARE）などのフュージョンバンドに参加しました。また、中島みゆきや松任谷由実、来生たかおといった名歌手のライブや作品のレコーディングにも関与し、楽曲提供やオーケストラのスコア作成など、多彩な音楽タスクをこなしました。

注目のアニメソング

彼女の名曲のうち、特に有名なのはアニメ『うる星やつら』（フジテレビ）の主題歌「ラムのラブソング」です。この曲は、1990年代以降も多くのアーティストによってカバーされ、アニメソングの枠を超えて広く愛されています。泉美は他にも『うる星やつら』に関する主題歌や挿入歌を数多く提供し、一部の楽曲では自らも歌唱しました。

海外での活躍と実業家としての顔

1980年代の初めには、海外での活動を模索し始めました。音楽関係の知人からの勧めもあり、渡欧を果たし、デペッシュ・モードの作品やスウィング・アウト・シスターのアルバムにスタジオミュージシャンとして参加しました。また、プロデューサーとしても多くの業務をこなしました。1990年代には、エイフェックス・ツインが主宰するレーベルからのリリースが噂されるも実現には至らず、テクノカルチャーへの接近が見られました。

さらに、実業家としても注目され、CISCO RECORDSのロンドン社長に就任し、音楽制作会社を運営しました。ここでは、さまざまな音楽家とのコーディネートやプロデュースを手掛け、音楽業界での存在感を示しました。

音楽とビジネスの融合

泉美の音楽キャリアは、個々のアーティストに対する楽曲提供や編曲のみでなく、映画やテレビドラマの音楽制作にも広がっています。彼女の手がけた音楽は、広く大衆に受け入れられ、テレビドラマやアニメ作品においてもその存在感を発揮しています。

さらに近年は、独立した息子を持つことから音楽活動にも精力的に取り組むようになり、毎年キューバを訪れ続けています。これは、音楽に対する情熱と共に新たなインスピレーションを求める旅でもあります。ロンドンを拠点に彼女の音楽活動が再スタートを切ったのは2016年であり、新たな章が開かれました。

小林泉美は、その多彩な才能によって音楽シーンにおいて唯一無二のポジションを確立しています。彼女の今後の活躍にも注目が集まります。

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