小林英一 (実業家)

小林英一：実業家から馬主へ、そして芸術への貢献

小林英一氏は、1931年7月20日生まれの日本の実業家であり、馬主としても広く知られています。玉軸受の設計・製造を担う北日本精機株式会社と、その販売を手がけるサッポロプレシジョン株式会社の創業者にして、現在も代表取締役会長の職に就いています。

しかし、小林英一氏の知名度を不動のものとしたのは、実業家としての成功だけではありません。2012年のクラシック二冠馬、ゴールドシップの馬主として、競馬ファンに大きなインパクトを与えました。多くのGI競走を制覇したゴールドシップは、小林英一氏の馬主としての成功を象徴する存在と言えるでしょう。なお、転がり軸受ユニット製造の日本ピローブロック（現FYH）元社長で、同じく「ニホンピロ」の冠名を用いる小林英一氏とは別人です。

輝かしいキャリア：部品メーカーから企業経営者へ

小林英一氏は、当初部品メーカーに就職し、営業マンとしてキャリアをスタートさせました。その後、1969年に北日本精機株式会社を設立。その手腕によって企業を成長させ、社長職を長男である以智郎氏に譲るまでになりました。現在は会長として、企業の更なる発展に貢献しています。

芸術への情熱：美術館設立と北海道への貢献

ビジネスの成功にとどまらず、小林英一氏は芸術にも深い造詣を持っています。北海道芦別市に「小林英一記念美術館」を設立した他、「清水武男世界空撮写真館」も開設するなど、地域社会への貢献にも積極的に取り組んでいます。これらの美術館は、小林英一氏の芸術に対する情熱と、地域文化振興への強い意志を示すものです。

馬主としての成功：ゴールドシップと数々の名馬

1988年に馬主資格を取得して以来、小林英一氏は数々の名馬を所有し、競馬界に大きな足跡を残しました。勝負服は赤、白袖赤一本輪とシンプルながらも印象的です。当初は個人名義で登録していましたが、現在は「合同会社小林英一ホールディングス」という法人名義で登録されています。同社の代表は次男の小林正和氏です。

30代から競馬ファンであった小林氏は、かつて騎手であった野平祐二氏のお手馬であったスイートフラッグに惚れ込み、馬主となった際にはその血統を持つ馬を所有すると決めていたそうです。実際、最初に所有したパストラリズムはスイートフラッグの近親であり、その孫にあたるのがゴールドシップでした。

ゴールドシップは、2012年の皐月賞と菊花賞を制し、クラシック二冠を達成。その後も数々のGI競走を勝利し、小林英一氏の馬主としての地位を不動のものにしました。他にもボールドブライアン（東京新聞杯）、ロータスランド（関屋記念、京都牝馬ステークス）など、多くの重賞競走優勝馬を所有しています。これらの馬たちの活躍は、小林英一氏の優れた馬選びの眼識と、その育成への情熱を示しています。

受賞歴と今後の展望

小林英一氏の功績は、数々の受賞によって認められています。2008年には北海道功労賞を、2016年には経産省永年貢献創業者賞を受賞しました。これらの賞は、実業家、馬主、そして芸術支援者としての小林英一氏の多大な貢献を示しています。

小林英一氏の今後の活動にも注目が集まります。実業家として、そして馬主として、さらなる発展を遂げることでしょう。また、芸術への貢献についても、更なる展開が期待されます。北日本精機株式会社、サッポロプレシジョン株式会社、そして小林英一記念美術館、清水武男世界空撮写真館といった、その活動の幅広さは、今後の日本の発展に大きな影響を与えることでしょう。

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