小楠公御墓所

小楠公御墓所は、大阪府四條畷市雁屋南町に位置する、南北朝時代の南朝の武将、楠木正行（くすのきまさつら）の墓所です。

概要

この地は、正行が正平3年/貞和4年（1348年）の四條畷の戦いで命を絶った場所であり、彼の忠義を偲ぶ聖地となっています。父である楠木正成（くすのきまさしげ）が明治政府によって「大楠公」（だいなんこう）として神格化されたことを受け、その遺志を継ぎ散華した嫡男・正行もまた「小楠公」（しょうなんこう）として敬われ、「忠君愛国」の象徴として広く知られるようになりました。この墓所の存在が、後に四條畷神社（べっかくかんぺいしゃ）の創建や、府立中学校（現在の大阪府立四條畷高等学校）の設立に繋がったことは特筆に値します。

墓所の入り口には、「忠」と「孝」の文字を刻んだ石柱が左右に建ち、訪れる人々に武士道の精神を伝えています。敷地内には、「楠公父子訣別之所」と記された石碑があり、これは正成と正行が最後に出会った場所を示しています。また、「贈従三位楠正行朝臣之墓」と刻まれた墓碑（大久保利通自筆）や、樹齢600年を超えるクスノキの巨木（大阪府指定天然記念物）も存在し、歴史の重みを感じさせます。

交通アクセス

JR西日本片町線（学研都市線） 四条畷駅より北西へ約600m（徒歩7分）

関連事項

善入山宝筐院 - 楠木正行の首塚があり、その横には足利義詮の墓があります。
往生院六萬寺 - 正行の胴が葬られたと伝えられています。
四條畷神社
四條畷の戦い
南北朝時代 (日本)
西村捨三

外部リンク

史跡　伝楠木正行墓 - 四條畷市

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