四條畷神社

四條畷神社について

四條畷神社は、大阪府四條畷市に位置する神社です。旧社格は別格官幣社で、現在は神社本庁の別表神社となっています。建武中興十五社の一社であり、大阪みどりの百選にも選ばれるなど、由緒ある神社として知られています。

祭神

主祭神は、南北朝時代の武将である楠木正行公です。楠木正成公の嫡男であり、父の遺志を継ぎ南朝のために戦い、四條畷の戦いで戦死しました。父である正成公が大楠公と呼ばれるのに対し、正行公は小楠公と呼ばれています。地元では「楠公さん」として親しまれており、地域の人々にとって特別な存在です。

その他、楠木一族の将士24柱が配祀されています。

楠木正時
楠木正家
楠木正家子息
和田賢秀
和田正朝
和田紀六左衛門
和田紀六左衛門子息
大塚惟久
畠山與三職俊
畠山六郎
野田四郎
野田四郎子息
金岸（某）
金岸（某）弟
関住良円
関住良円子息
三輪西阿
三輪西阿子息
河邊石掬丸
譽田（某）
阿間了願
青屋刑部

歴史

正平3年（1348年）1月、この地で四條畷の戦いが行われ、楠木正行公は北朝軍との戦いで戦死しました。その際、正行公が自害した場所に「楠塚」と呼ばれる墓が作られ、ひっそりと弔われていました。明治時代になると、南朝が正統とされたことで正行公は小楠公として崇められるようになり、楠塚は「小楠公御墓所」として整備されました。

1889年（明治22年）には、地元の住吉平田神社の神職らが中心となり、楠木氏らを祀る神社の創建を政府に願い出た結果、四條畷神社が創建されました。その後、1895年（明治28年）には浪速鉄道が開業し、四條畷駅周辺は大きく発展しました。そして、この地域の地名も「四條畷」という名称が使われるようになり、現在の四條畷市の基礎となりました。1948年（昭和23年）には、神社本庁の別表神社に加列されています。

境内

境内には、本殿、拝殿のほか、楠木正成・正行父子の「桜井の別れ」の像や、正行公の母を祀る御妣神社などがあります。また、伊勢神宮から贈られた鳥居や、菅原道真を祀る楠天神社、先哲先人の御霊を祀る有源招魂社など、多くの見所があります。楠木正成の供養塔である楠公慰霊塔は、変わった形の五輪塔であり、訪れる人々を魅了します。

その他、境内には以下の施設があります。

本殿
拝殿
楠木正成・正行父子の「桜井の別れ」の像
御妣神社
拝所
正行・久子母子の像
鳥居
楠天神社
有源招魂社
楠公慰霊塔
社務所
休憩所
四條畷神社会館

境外

神社の西には、小楠公御墓所があり、楠木正行公の墓のほか、大阪府指定天然記念物のくすの木があります。また、北西には、和田賢秀の墓もあります。これらの史跡は、歴史を感じさせる貴重な場所です。

文化財

四條畷神社には、以下の文化財があります。

重要文化財：太刀 銘：包永（大阪歴史博物館寄託）
大阪府指定史跡：伝楠木正行墓
大阪府指定史跡：伝和田賢秀墓
大阪府指定天然記念物：四條畷楠木正行墓のくす

例祭

四條畷神社では、春季大祭を4月5日、秋季大祭を10月5日に斎行しています。

札所

四條畷神社は、以下の巡礼路の札所となっています。

建武中興十五社
なにわ七幸めぐり
神仏霊場巡拝の道

交通アクセス

JR西日本片町線（学研都市線）四条畷駅から徒歩15分です。

周辺情報

四條畷神社周辺には、小楠公御墓所や和田賢秀墓などの史跡のほか、桜井駅跡や四條畷の戦いの舞台となった場所など、歴史を感じさせるスポットが点在しています。また、落語家の桂南光（3代目）さんが四條畷市に在住しており、襲名の際に楠公のことが影響したというエピソードもあります。四條畷神社は、歴史と文化を感じられる場所として、多くの人々に親しまれています。

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