小此木彦三郎

小此木彦三郎の生涯と業績

小此木彦三郎（おこのぎ ひこさぶろう）は、日本の政治界で重要な役割を果たした政治家であり、1928年1月26日に神奈川県横浜市で生まれました。彼は正三位勲一等の位階を持ち、衆議院議員を8期務め、建設大臣や通商産業大臣としても知られています。

幼少期と教育

小此木は、政治家であった父、小此木歌治の影響を受けて育ちました。1945年に横浜大空襲で母と妹を失い、彼の人生の中で大きな苦悩を経験しました。神奈川県立第一中学校を卒業後、1952年に早稲田大学文学部哲学科を卒業。卒業後は、父の意向で関西で修業を積み、1953年に父の死を受け家業である材木商を継ぐことになります。

政治活動の始まり

彼の政治キャリアは1963年に横浜市会議員に当選したことから始まりました。この選挙ではトップの得票を得て当選し、急増する人口に伴う都市整備課題に取り組みます。その後、1969年の衆議院議員総選挙に旧神奈川1区から自民党公認で立候補し、見事初当選を果たします。以降、彼は藤木企業の支援を受け、連続して8回当選する運命を辿ります。

大臣としての功績

1983年には中曽根内閣での通商産業大臣として初めて入閣し、その後、竹下改造内閣で建設大臣に就任します。通商産業大臣として就任直後から自由貿易の重要性を強く訴え、国際的な貿易大臣会合に参加しました。また、中小企業振興のための投資減税の立案や、新たな消費者保護の法律整備に貢献しました。特にテクノポリスの第一次地域指定を行うなど、地方産業の育成を推進しました。

建設大臣としても、国外との建設摩擦が激化する中、日本市場における外国企業の参入を積極的に支援しました。また、各種宅地開発法案の成立により良好な都市環境の整備にも貢献しました。自民党内では国会対策委員長や衆議院運営委員長などを歴任し、与野党問わず幅広い人脈を持つ政治家として知られています。

晩年と死

1991年、小選挙区比例代表並立制を柱とする政治改革に関連する3法案の審議を担当する特別委員会の委員長を務めましたが、法案の廃案を突如として宣言します。その後、階段からの転落事故により急性蜘蛛膜下出血と脳挫傷を負い入院。およそ6日後、急性腎不全により死去しました。享年63。

彼の死去後、正三位に叙され、勲一等旭日大綬章を追贈されました。彼の追悼演説は衆議院本会議で同選挙区の伏木和雄により行われました。小此木の墓所は横浜市の久保山墓地にあります。後継として三男小此木八郎が政治の道を引き継ぎ、1993年に衆議院議員に当選しました。

まとめ

小此木彦三郎の生涯は、日本の政治史において重要な一ページを飾っています。彼の業績は、特に都市の発展と地方産業の振興において大きな影響を与えました。

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