小河内駅

小河内駅の概要

小河内駅（おがうちえき）は、かつて広島県広島市安佐北区安佐町小河内に存在したJR西日本の可部線の駅であり、1992年に廃止されました。可部線においては、JRの特定都区市内制度に基づく「広島市内」に該当する最も下り側の駅でした。

歴史

小河内駅の歴史は1954年に始まりました。国鉄可部線の布駅から加計駅までの区間が開通する際に開業されたこの駅は、当初は一般駅として位置付けられました。1960年には貨物の取り扱いを廃止し、旅客専用駅となりました。

1972年には広島市の特定都区市内制度が導入されましたが、当初はこの制度の駅から除外されました。しかし翌1973年に再び「広島市内」の駅として登録され、その後も1984年からは荷物取り扱いを廃止し、1985年には無人駅化が進められました。

1987年の国鉄の分割民営化により、この駅はJR西日本に継承されましたが、2003年12月には廃止となりました。

駅構造

小河内駅は、島式ホーム1面2線を有する地上駅として設計されていました。しかし、廃止前には南側のホームが取り壊され、単式ホームとなっていました。駅舎はコンクリート造りの平屋建てで、無人駅のため簡素なものでした。駅舎とホームは下り線を渡る通路で結ばれ、利用者の利便性に配慮されていました。

利用状況

小河内駅の利用状況については、広島市統計書および広島市勢要覧を基にしたデータがあります。年間の乗車人数や降車人数は同じと仮定され、各年度の総数を366（日にち）で割り、その結果をさらに2で割った数値が算出されています。

駅周辺情報

小河内駅の周辺には広場があり、駅の南側には国道191号が通っていて、そのさらに南側には太田川が流れています。少し東に位置する野冠橋を渡ることで対岸の安佐北区安佐町久地へアクセス可能でした。周辺には宇賀ダムや宇賀峡も存在し、自然の美しい景観が広がっていました。

廃駅となった後

2006年に広島市によって策定された「可部線メモリアル街道」では、廃駅の跡地を短期的にはイベント会場として活用し、将来的には道の駅などの整備が提案されました。しかし、現状では駅の一部が残るのみで、多くのエリアは草地となっており、線路や駅舎は撤去されてしまっています。

まとめ

小河内駅は、その歴史を通じて多くの変遷を経て廃駅となりました。それでもなお、その跡地は地域の人々にとって何らかの形で記憶され、未来の利用計画へ期待が寄せられています。

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