小牧雄一

小牧 雄一（こまき ゆういち）氏は、1967年5月2日生まれ、鹿児島県日置市出身の元プロ野球選手です。現役時代は捕手および外野手としてプレーした右投右打の選手で、引退後もコーチやブルペン捕手として長く野球界に携わっています。

野球との出会いは小学校4年生の時。ボーイズリーグで競技を始めると、中学2年の春には全国大会を経験します。鹿児島商業高校に進学後は、1学年上の川畑伸一郎氏とバッテリーを組み、2年夏には県大会ベスト4に進出。同年秋の県大会では準優勝を収める活躍を見せました。3年夏の県大会決勝では本塁打を放つもチームは敗れ、高校卒業後は社会人野球の三菱自動車水島に入社します。

社会人時代も登録は捕手ながら、複数ポジションをこなす器用さを見せました。1990年の都市対抗野球大会には、外野手として出場しています。この活躍が評価され、同年のプロ野球ドラフト会議にて、日本ハムファイターズから5位指名を受けてプロ入りを果たしました。

プロ野球選手としてのキャリアは1991年からスタート。1年目から一軍での初出場を記録しますが、当時チームには田村藤夫氏といった実績のある捕手がおり、レギュラーとしての出場機会を得るには至らず、多くは二軍での生活が続きました。しかし、一軍では外野手としても起用され、特に1994年から1995年にかけては外野手として選手登録されるなど、ユーティリティプレイヤーとしての才能を発揮しました。この時期、登録名を「小牧 優一」に変更しています。二軍では打撃面でも存在感を示し、1998年には当時プロ2年目だった岩村明憲氏とファームでの本塁打王争いを繰り広げました。

2000年オフに日本ハムを自由契約となり、西武ライオンズのテストに合格して移籍します。これを機に、登録名を本名の「雄一」に戻しました。西武でも正捕手には伊東勤氏が君臨しており、残念ながらここでも出場機会は限られました。そして2003年シーズン終了後に現役を引退することを決断します。

選手引退後も野球への情熱は衰えず、指導者としての道を歩み始めます。2004年からは古巣である西武ライオンズでブルペン捕手を務めました。その後、プロ野球独立リーグに活動の場を移し、2006年から2007年までは四国アイランドリーグの高知ファイティングドッグスでコーチを務めました。2008年からはBCリーグの富山サンダーバーズでコーチに就任し、2010年シーズン終了時まで契約を満了しました。

さらに活動の幅を広げ、2012年には韓国プロ野球の斗山ベアーズでブルペンコーチに就任。同年5月には一軍バッテリーコーチへと配置転換されますが、シーズン終了をもって斗山を退団しました。2013年からは、西武・斗山でともに時間を過ごした伊東勤氏が監督を務める千葉ロッテマリーンズへ移籍。ブルペンキャッチャー兼チームスコアラーという立場でチームを支えることになります。同年9月5日には、体調不良で休養した投手コーチの斉藤明雄氏に代わり、ブルペン補佐として一時的にコーチ登録されるなど、様々な形でチームに貢献しました。

プロ野球選手としては、1991年5月10日の対ロッテオリオンズ戦（東京ドーム）で一軍初出場を果たし、同時に園川一美氏から初安打・初打点を記録しています。また、1991年5月22日の対福岡ダイエーホークス戦（東京ドーム）では、杉本正氏からプロ初本塁打を放ちました。

背番号は日本ハム時代が「41」（1991年-2000年）、西武時代が「62」（2001年-2003年）でした。引退後のブルペン捕手やコーチとしては、「97」（西武2004年-2005年、ロッテ2013年-2017年）や「87」（斗山2012年）など複数の番号を着用しています。

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