小笠原貞謙

小笠原貞謙：小倉新田藩六代藩主の生涯

小笠原貞謙（おがさわら さだよし）は、江戸時代後期に豊前国小倉新田藩（千束藩）の六代藩主を務めた人物です。五代藩主・小笠原貞哲の次男として江戸で生まれ、幼名は欽之助と名付けられました。

若き日の歩みと家督相続

天保4年（1833年）6月13日、貞謙は父・貞哲の嫡子となります。天保14年（1843年）3月15日には、十二代将軍・徳川家慶に拝謁し、同年12月9日、父・貞哲の隠居に伴い家督を継承しました。同月16日には、従五位下備後守に叙任されています。

藩主としての活動

藩主となった貞謙は、天保15年（1844年）4月に日光祭礼奉行を命じられます。弘化3年2月2日には大坂加番を命じられるなど、幕府の要職を担いました。

早すぎる死

しかし、嘉永4年（1851年）正月4日（または14日）、貞謙は25歳という若さでこの世を去りました。突然の死は周囲に大きな衝撃を与えたことでしょう。

後継者と系譜

貞謙の跡は、弟の貞嘉（後の小倉藩主・小笠原忠嘉）が継ぎました。

系譜

父：小笠原貞哲（1802-1857）
母：鍈子 - 酒井忠寧の娘
正室：鍵姫（なみひめ、1837-1904） - 水野忠央の娘
子女：花山院家威室（生母不明）
* 養子：小笠原貞嘉（1839-1860） - のちの忠嘉。小笠原貞哲の四男

小笠原貞謙は、若くして藩主となり、様々な役職をこなしながらも、短い生涯を駆け抜けた人物でした。彼の遺志は、弟である貞嘉へと引き継がれ、小倉藩の歴史は続いていくことになります。

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