小笠原貞哲

小笠原貞哲

小笠原貞哲（おがさわら さだとし）は、江戸時代後期に豊前国小倉新田藩（現在の福岡県京都郡みやこ町周辺にあった千束藩）の第5代藩主を務めた人物です。

生涯

江戸で生まれ、文化3年（1805年）に父である4代藩主・小笠原貞温の嫡子となりました。文政2年（1819年）には11代将軍・徳川家斉に拝謁し、同年12月には従五位下備後守に叙任されました。文政5年（1822年）に父が死去したため家督を継ぎ、藩主となります。文政6年（1823年）には大番頭に就任しましたが、天保7年（1836年）に病を理由に辞任しました。

天保9年（1838年）には、藩内の5か村で農民による逃散騒動が発生しました。これは、重い年貢や藩政への不満が原因と考えられています。天保14年（1843年）に貞哲は隠居し、家督を次男の貞謙に譲りました。隠居後は三楽と号し、余生を過ごしました。安政4年（1857年）に江戸で亡くなり、享年56歳でした。

系譜

父：小笠原貞温（1766-1822）
母：美賀子 - 本田氏
正室：鍈子 - 酒井忠寧の娘
次男：小笠原貞謙（1827-1851）
三男：小笠原貞寧（1831-1856）
室：新井氏
四男：小笠原忠嘉（1839-1860） - 小笠原貞謙、小笠原忠徴の養子
生母不明の子女
女子：柳沢光昭正室
五女：愛子 - 小笠原寿長正室


小倉新田藩の藩主として、治世中は藩政改革や領民の生活安定に尽力しましたが、藩内では農民騒動も発生するなど、課題も抱えていました。隠居後は静かに余生を送り、56歳でその生涯を終えました。

もう一度検索