小西杏

小西 杏（こにし あん）

小西杏は1980年12月16日に東京都世田谷区で生まれた卓球選手です。彼女は淑徳学園中学校、四天王寺高等学校を経て、卓球チーム「ミキハウス」に所属しました。その後、アスモチームで活動しながら、国内外で卓球競技に精力的に取り組みました。彼女は卓球ブンデスリーガや中国卓球スーパーリーグにも過去に参加しています。

経歴

小西杏の卓球キャリアは、小学校3年生の頃に始まりました。地元・世田谷から出て、全国で高い評価を受ける神奈川県のチームや、一般チームでトレーニングを積むことで、早くから実力を養いました。1992年には全日本選手権のホープス部門とカデット部門で優勝を果たし、1995年には全国中学校卓球大会、1998年にはインターハイでの金メダルを獲得しました。特に、1998年のアジア競技大会では当時世界ランキング2位の李菊選手を破ったことで、その名を広めました。

2000年、シドニーオリンピックの出場権を得るために活発に国際大会に出場し、クロアチアオープンでは2位に入賞しました。この結果により、彼女の世界ランキングは120位から28位に急上昇し、オランダで行われた世界卓球選手権ではダブルスでベスト16に進出します。

オリンピック本番では、シングルスで柳智恵選手に敗れ、ダブルスでも同様にベスト16まで進むも勝ち上がることはできませんでした。この後、卓球ルール変更に伴い、40mmボールへの適応に苦しむ時期があり、一時は卓球を辞めることも考えました。

2001年には大阪で開催された世界卓球選手権の団体競技において、ナスターゼ選手との対戦で逆転勝利を収めるなど、強い存在感を示します。この年、全日本選手権では準決勝で元世界チャンピオンの小山ちれ選手を破り、決勝に進出するも梅村礼選手に敗れ準優勝となりました。時を同じくして、中国の卓球リーグにも参加し、日本人選手として初めてシングルスでの勝利を記録します。

その後も、彼女の実績は続き、2002年のアジア競技大会で団体戦にて銅メダルを獲得しました。一方で、全日本選手権では初戦で敗退する波も。しかし、ダブルスは2002年度から2004年度まで福原愛選手とのペアで3連覇を成し遂げ、混合ダブルスでも優勝を果たしました。2004年のアテネオリンピックの予選では出場権を逃すなど、イレギュラーな経験もします。

2006年の全日本選手権では準優勝、2007年の日韓実業団卓球定期戦でも準優勝となるなど、彼女の競技人生は常に波乱に満ちています。2008年にはアシックスの卓球ウェアのモデルにも起用され、さらなる注目を集めます。

人物

小西は2001年、CS放送のドキュメンタリー「Movin' you Honda」に出演し、他のスポーツ選手とともにその魅力を発信しました。また、福原愛選手から友人として名前が挙げられるなど、選手仲間からも厚い信頼を得ています。

彼女の卓球人生では数多くの栄光と苦難に満ちた道がありますが、それらを乗り越え、今もなお卓球界に貢献している選手です。彼女の戦績は以下の通りです：

• - 2001年：全日本卓球選手権大会女子シングルス 準優勝、混合ダブルス 準優勝（新井周ペア）
• - 2002年：全日本卓球選手権大会女子ダブルス 優勝（福原愛ペア）
• - 2004年：全日本卓球選手権大会女子ダブルス 優勝（福原愛ペア）、混合ダブルス 優勝（新井周ペア）
• - 2005年：全日本卓球選手権大会女子ダブルス 優勝（福原愛ペア）、全日本社会人卓球選手権女子シングルス 優勝
• - 2006年：全日本卓球選手権大会女子シングルス 準優勝
• - 2008年：日本卓球リーグ・ビッグトーナメント女子シングルス 準優勝

小西杏の卓球にかける情熱は、彼女自身の努力とともに、卓球界においても高く評価されています。

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