新井周

新井周（あらい しゅう）

新井周は、1975年1月9日生まれ、中国・北京出身の日本の卓球選手です。中国名を周晅（シュウケン）といいます。選手としてだけでなく、グランプリ大阪の監督も兼任し、現在は浜寺アスリート倶楽部に所属しています。また、日本体育協会公認卓球コーチとしても活動しています。

来歴

中国時代

新井は中国時代、「北京チーム」に所属していました。身長168cm、体重65kg。

日本での活躍

16歳で愛知県桜丘高校に留学し、1993年のインターハイで男子シングルス初の留学生王者となりました。その後、埼玉工業大学に進学し、4年時には全日本学生で2位の成績を収めました。

日本リーグ時代～ナショナルチーム時代

大学卒業後の1998年に大阪のグランプリに入社。1997年に卓球メーカーに勤務する日本人女性と結婚し、1999年に日本国籍を取得しました。帰化の理由について本人は、子供が中国籍であることでいじめに遭わないようにするためであると語っています。2006年からは、グランプリの監督と選手を兼任。同年の日本卓球リーグ（後期）で優勝を果たしました。また、全日本社会人選手権ではシングルス、ダブルスともに優勝。2004年の全日本卓球選手権では、3種目でファイナリストとなり、小西杏との混合ダブルスで優勝、シングルスとダブルスで準優勝という輝かしい成績を収めました。

宮崎義仁が日本代表監督に就任してからは、代表メンバーに選出され、2003年の世界選手権パリ大会、2004年の世界選手権ドーハ大会、アテネオリンピックに出場。ITTFプロツアーにも参戦しました。

引退後

2009年より大阪府高石市で羽衣卓球スタジオを運営（旧グランプリ卓球場）。イベントや講習会で全国を回りながら、地域のアマチュア愛好家やアスリートを目指す子供達への指導、育成を行っています。公式な引退発表は本人の希望により行っていません。2018年からはTリーグのトップおとめピンポンズ名古屋の監督に就任しました。

メディア出演

新井周の日本での生活は、数か月に渡る密着取材を受け、NHKドキュメント「スポーツ大陸」「遥かなる北京へ~卓球・新井周と家族の物語」で取り上げられました。その他、スポーツニュースや関西エリアのバラエティー番組の卓球企画にも多数出演しています。

家族

父は中国国家級監督で元中国代表の周樹森。張怡寧や郭焱、丁寧など、数々の世界チャンピオンを育て上げた中国超級リーグ「北京チーム」の前監督です。定年退職後、2009年1月にシンガポール女子代表監督に就任し、2010年の世界大会（モスクワ）では、中国を破りシンガポールを世界チャンピオンへと導きました。

母は元中国代表で中国チャンピオンの劉雅琴。世界卓球での優勝が期待されていましたが、文化大革命の影響で当時の中国代表は世界選手権に出場できませんでした。

叔父は元中国代表で台湾ナショナルチーム監督、オーストラリアナショナルチーム監督を経験した世界チャンピオンの周蘭孫。

その他にも親族に五輪代表選手がいるなど、卓球界屈指の名門一家です。

長男は愛知工業大学附属中学校の元選手、次男はピンポンキングというコンビ名でお笑い芸人をしています。

主な戦績

2001年：全日本卓球選手権大会 混合ダブルス 準優勝（小西杏ペア）
2003年：日本卓球リーグ・ビッグトーナメント 男子シングルス 準優勝
2004年：全日本卓球選手権大会 男子シングルス 準優勝、男子ダブルス 準優勝（加山兵伍ペア）、混合ダブルス 優勝（小西杏ペア）
2004年：ジャパントップ12卓球大会 男子シングルス 準優勝

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