小西賢一

小西賢一

小西賢一（こにし けんいち）は、1968年6月23日生まれ、埼玉県出身の男性アニメーター、キャラクターデザイナーです。そのキャリアはスタジオジブリから始まり、数々の劇場アニメ作品で重要な役割を果たしてきました。日本アニメーター・演出協会（JAniCA）の会員でもあります。

経歴

東京アニメーター学院を卒業後、1989年にスタジオジブリへ研修生第一期生として入社。
初期には『耳をすませば』(1995年)、『もののけ姫』(1997年)などの作品で原画を担当し、その才能を発揮しました。

1999年には、高畑勲監督の『ホーホケキョ となりの山田くん』で初めて作画監督を務めました。この作品での手腕が認められ、その後フリーランスへと転身。

フリーランスとなってからもスタジオジブリ作品への参加を継続しつつ、劇場作品を中心に活躍の場を広げていきました。

今敏監督作品への参加

小西氏は、今敏監督作品にも深く関わっています。
『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』参加中に濱洲英喜から誘いを受け、『千年女優』(2002年)に作画監督・原画として参加。その才能が認められ、次作『東京ゴッドファーザーズ』(2003年)では、監督から直接指名を受け、共同でキャラクターデザイン・作画監督を担当しました。

その他の作品

2006年公開の映画『ドラえもん のび太の恐竜2006』では作画監督を務めました。
2004年の映画『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』に原画として参加した際の小西氏のフォルムや表現の感じが素晴らしいと思った監督の渡辺歩によるオファーでした。
この作品はテレビシリーズとは絵のタッチが異なり、『ホーホケキョ となりの山田くん』でも使われた鉛筆の手書きタッチを生かした作画が特徴です。キャラクター設定も、渡辺監督の要望でテレビ版とは異なるものが採用されました。

2013年には、再び高畑勲監督の『かぐや姫の物語』で作画監督を担当しています。

近年では、渡辺歩監督とのタッグで、『海獣の子供』(2019年)、『漁港の肉子ちゃん』(2021年)と、連続して劇場作品で総作画監督とキャラクターデザイナーを務めました。

主な参加作品

劇場アニメ
平成狸合戦ぽんぽこ（1994年） - 原画
耳をすませば（1995年） - 原画
もののけ姫（1997年） - 原画
ホーホケキョ となりの山田くん（1999年） - 作画監督
千年女優（2002年） - 作画監督・原画
東京ゴッドファーザーズ（2003年） - キャラクターデザイン・作画監督
ドラえもん のび太の恐竜2006（2006年） - 作画監督
かぐや姫の物語（2013年） - 作画監督
海獣の子供（2019年） - キャラクターデザイン・総作画監督
漁港の肉子ちゃん（2021年） - キャラクターデザイン・総作画監督
屋根裏のラジャー（2023年） - 作画監督
テレビアニメ
新世紀エヴァンゲリオン（1995年） - 原画
ぼくらの（2007年） - キャラクターデザイン
謎の彼女X（2012年） - キャラクターデザイン

小西賢一は、その卓越した技術と、作品に対する深い理解で、アニメーション業界に貢献し続けている人物です。

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