小野寺悦子

小野寺 悦子

日本の詩人、そして童話作家として知られる小野寺悦子（おのでら えつこ）氏は、1942年に生まれました。

来歴

氏は岩手県盛岡市に生を受け、幼少期から青年期にかけて、岩手県内の北上市や沿岸地域など、様々な場所を転々としながら育ちました。戦後には水沢（現在の奥州市水沢）へ移り住んでいます。岩手県立水沢高等学校を卒業後、放送会社での勤務を経験しました。その後、創作活動に専念するようになります。

創作活動を続ける中で、小野寺氏の作品は高い評価を受けるようになります。1994年にのら書店から刊行された詩集『これこれおひさま』は、絵本作家の飯野和好氏が絵を手がけており、第42回産経児童出版文化賞の推薦図書に選ばれました。この受賞は、氏の児童文学における功績を示すものの一つです。

影響

小野寺氏の創作は、海外および国内の著名な作家からの影響が見られます。特に、イギリスの詩人であるウォルター・デ・ラ・メアの幻想的な詩集『ピーコック・パイ』や、日本の詩人・童話作家である岸田衿子の童話『へんなかくれんぼ』からは、大きな示唆を得たとされています。

現在

現在も岩手県盛岡市を拠点に活動を続けています。

主な作品

小野寺悦子氏は、詩集や童話、絵本、紙芝居など、幅広いジャンルで数多くの作品を発表しています。その中から一部を以下に紹介します。

『ねんねどこなの』（佐藤直行絵、ポプラ社）1976年
『ひのこばあさん』（堀内誠一絵、ポプラ社）1977年
『ゆきゆきぼくに』（遠藤てるよ絵、ポプラ社）1978年
『ちいさいあーん はいしゃ』（橋本淳子絵、コーキ出版）1980年
『ピアノとおじさん』（ささやすゆき絵、フレーベル館）1981年
『あわてんぼうの魔女』（ポプラ社）1985年
『レモンあそび 小野寺悦子少年詩集』（理論社）1985年
『100ぴきのひつじ』（樋泉雪子絵、福音館書店）1985年
『あわて山の大男ハチマント』（理論社）1987年
『子うさぎララのぼうけん』（ポプラ社）1989年
『あしたまほうになあれ』（黒井健絵、Gakken）1989年
『ふわり大おとこ』（教育画劇）1990年
『小さなおばけのリンゴちゃん』（理論社）1990年
『なのはなばたけのこびとのぼうや』（鈴木博子絵、教育画劇）1990年
『のねずみのちびすけ』（教育画劇）1993年
『これこれおひさま』（飯野和好絵、のら書店）1994年
『まじょさんまたあした』（新野めぐみ絵、教育画劇）1997年
『しょぽろタクシーのおきゃくさま』（中井絵津子絵、大日本図書）1999年
『きょうりゅうとあそんだジュンくん』（宮崎耕平絵、教育画劇）1999年
『紙芝居 マークにきをつけて』（岡村好文絵、教育画劇）2000年
『小野寺悦子詩集』（いしずえ）2004年
『紙芝居 おっはよう もうおきた?』（にしまきかな絵、童心社）2004年
『ゆっくりあさごはん』（赤坂三好絵、童心社）2005年
『しょぽろしょぽろ まちのかわ』（荒川暢絵、福音館書店）2006年
『なんかなんかあるよ』（山内和朗絵、童心社）2007年
『つららがぽーっとん』（藤枝つう絵、福音館書店）2009年
『こうま』（たしろちさと絵、福音館書店）2009年
『ぺろぺろりん』（林なつこ絵、福音館書店）2010年
『あーといってよ あー』（堀川理万子絵、福音館書店）2015年
『すべって ころんで すりむいた』（さこももみ絵、絵本塾出版）2016年
『もじもじこぶくん』（きくちちき絵、福音館書店）2019年
『はいはいするもの よっといで』（植垣歩子絵、福音館書店）2022年
『もじもじこぶくん ピンクのぼうし』（きくちちき絵、福音館書店）2024年
『もぐたさんのあたらしいおへや』（伊藤夏紀絵、福音館書店）2024年

これらの作品は、子どもの豊かな感性や想像力を育むものとして、多くの読者に親しまれています。岩手の風土に育まれた氏の言葉は、これからも多くの物語として紡ぎ出されていくことでしょう。

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