小野雅子

小野雅子：インド古典舞踊の先駆者

概要

小野雅子（おのまさこ、1972年生まれ）は、日本出身のインド古典舞踊アーティストであり、ダンサー、コレオグラファーでもあります。彼女は、インド・オデッサ州を拠点に活動し、インド政府公認のオディッシーダンサーとして、国内外で活躍しています。日本や欧米をはじめ、アジア各国でも幅広いパフォーマンスを展開し、舞踊の奥深さを伝えています。

人物・経歴

小野は東京都世田谷区で生まれ、幼少期からモダンダンスに親しんできました。その後、東京外国語大学インドパキスタン学科を卒業し、1996年にインドへ渡ります。彼女は「ヌリッティアグラム」という世界的に有名な舞踊学校でオディッシーダンスを学び、2001年にソロデビューを果たしました。その後、インドを拠点とし、アメリカ、フランス、スウェーデン、ペルーなど世界各地で公演を行っています。

特に2007年には、インド政府により日本人初のオディッシーダンサーとして認定され、Newsweek誌において「世界が尊敬する日本人100人」や「アジアで勝つ日本人100人」に選出されました。このように、彼女の舞踊表現は国際的にも高い評価を受けています。また、NHKの番組『ファースト・ジャパニーズ』でも取り上げられました。

インドでの活動

小野の舞踊は、インド文化の普及にも寄与しています。2009年には「MUDRA foundation」を設立し、インド国内外のアーティストを招聘するパフォーマンス・フェスティバル「オディシャ・ビエンナーレ」を開始しました。このフェスティバルでは、オディッシーダンスや地域の工芸文化を広め、有望な若手アーティストに向けたワークショップも実施しています。

また、彼女は様々な国での公演を通じて、世界中の人々にインド舞踊の魅力を伝えています。具体的には、アメリカのケネディーセンターやニューヨークのアジア・ソサエティーなど、名だたる会場でのパフォーマンスも行っています。

近年の活動

近年では、ストックホルムのコンサートハウスでスウェーデンの作曲家やフィルハーモニック・オーケストラとの共同作品を発表したり、ヨガや俳句をテーマにした作品にも取り組んでいます。また、メディアアートやファッションデザインとのコラボレーションも進め、多様なスタイルの舞踊を展開しています。

2019年には国立劇場大ホールでオディッシーダンスの魅力を存分に発揮した公演も成功させました。今年の夏には、ソロ・ダンサーデビュー20周年を迎え、東京での大規模なソロ公演を目指して、一般社団法人ムドラージャパンと共にBE BORDER LINE IN TOKYO プロジェクトを始動させました。

彼女の作品には、「フローズン・グレイス」や「ダンス・オブ・ザ・クレーン」、「神性の内なるタントリックの祈り」などがあり、独自の芸術表現を追求しています。小野雅子のインド文化や舞踊への情熱は、世界中のアーティストやファンに深く響いており、彼女の活動は今後も注目されることでしょう。

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