尾崎泰雅

尾崎 泰雅（おざき たいが）

尾崎泰雅は、1998年9月25日生まれ、古都・京都府宇治市の生まれのプロラグビー選手である。現在は、ジャパンラグビーリーグワンに参戦する強豪チーム、東京サントリーサンゴリアスの一員としてグラウンドを駆け巡っている。

彼の最大の特長の一つは、複数のポジションを高いレベルでこなすユーティリティ性にある。ゲームメイクを担う司令塔であるスタンドオフ（SO）から、トライの起点となることが多いウィング（WTB）、そして最後尾からチームを支え、時に攻撃参加も行うフルバック（FB）まで、彼の守備範囲は幅広い。身長182センチメートル、体重92キログラムという体格は、これらのポジションで求められるフィジカルとスピードを兼ね備えていることを示している。

尾崎は、まさにラグビー一家のサラブレッドと言える。彼の父である尾崎達博氏は、現役時代にラグビー選手として活躍し、現在はユニチカ・フェニックスでゼネラルマネージャーを務めている。さらに、実兄である尾崎晟也氏もまたラグビー選手であり、驚くべきことに、泰雅と同じ東京サントリーサンゴリアスに所属している。兄弟で同じトップチームに所属し、日々の練習や試合で切磋琢磨しているという環境は、彼の成長をさらに加速させているに違いない。幼い頃からラグビーが身近にある環境で育ったことが、今日の彼の礎となっている。

キャリアは、京都府立京都市立伏見工業高等学校（現在の京都工学院高等学校）でスタートした。同校は全国でも有数のラグビー強豪校として知られており、厳しい環境で基礎を築いた。高校卒業後、ラグビー界の名門である帝京大学に進学。帝京大学ラグビー部は、大学選手権で前人未踏の9連覇を達成するなど、輝かしい歴史を持つチームであり、彼はその一員として高いレベルでの経験を積んだ。ちなみに、大学時代には木村朋也氏が同級生として共にプレーしている。

大学を卒業した2021年、当時のサントリーサンゴリアス（現在は東京サントリーサンゴリアスに名称変更）への加入が発表され、プロキャリアをスタートさせた。トップレベルの環境に身を置き、さらなる飛躍を目指した。

プロ入り後、公式戦のデビューは、2022年3月20日に行われたジャパンラグビーリーグワンの第10節、対シャイニングアークス東京ベイ浦安戦だった。この試合に途中出場し、記念すべきリーグワンでの第一歩を記した。以降、チームの戦力として経験を積み重ねている。

ラグビー一家に生まれ、名門校、強豪大学を経てプロの世界へと進んだ尾崎泰雅。複数のポジションをこなせる柔軟性と、ラグビーに全てを捧げる姿勢で、東京サントリーサンゴリアスの勝利に貢献し、日本のラグビー界を牽引する存在へと成長していくことが期待される。

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