尾崎麿基

尾崎 麿基

（おざき まき）

日本の俳優、演出家。劇団五期会の代表。

来歴と人物

1954年4月30日、奈良県天理市にて四人兄弟の末子として生を受けた。追手門学院大学経済学部で学び、1975年に卒業。大学卒業後、大阪放送劇団で役者としての基礎を築き（5期生）、1978年には劇団五期会に活躍の場を移した。劇団では俳優として多くの舞台に立つ傍ら、その手腕を買われ、1996年からは劇団の代表として運営の重責を担っている。長年にわたり関西の新劇界を支え続けている人物であり、その功績は広く認められている。

演技においては、新劇団協議会が主催するフェスティバルで男優演技賞を二度にわたって受賞（第25回、第38回）しており、その表現力と存在感は高く評価されている。また、演劇活動を通じた地域文化への貢献も顕著であり、2022年にはその功労が称えられ、地域文化功労者として表彰された。

主な出演

テレビドラマ

尾崎麿基は、劇団での活動と並行して、テレビドラマにも多数出演し、その顔を知られている。特に毎日放送制作の帯ドラマ枠「ドラマ30」シリーズには常連として登場し、幅広い役柄を演じ分けた。

『裸の大将』第76話「清が行った竜宮城」（1995年、関西テレビ放送 / 東阪企画）：旅の画家、山下清の放浪を描く人気シリーズの一編に出演。
『ドラマ30』（毎日放送）：
『命燃えて』（1997年）：結木明夫役として登場。
『命賭けて』（1998年）：大城薫役を務めた。
『ピュア・ラブ』『ピュア・ラブII』『ピュア・ラブIII』（2002年・2003年）：三部作として放送された人気シリーズで、吉住忍役を演じ、長期にわたり物語に関わった。
『家族善哉』（2006年）：教頭先生役として配役された。
* 『探偵ロマンス』（2023年、NHK総合 土曜ドラマ）：近年の出演作であり、前橋常座衛門役で存在感を示した。

これらのテレビ出演を通じて、関西ローカルの番組を中心に、多くの視聴者にその演技が届けられている。

舞台

劇団五期会の主要な俳優として、旗揚げ以来、多数の作品に出演している。骨太な役柄からコミカルな役柄まで幅広くこなし、劇団の多くの公演で主役級の役を務めている。俳優として舞台に立つだけでなく、一部の公演では演出家としても采配を振るい、作品の完成度を高める上で重要な役割を果たしている。

劇団五期会は関西を拠点に活動する新劇団であり、尾崎は代表として、劇団の芸術的な方向性を定め、若手俳優の育成にも力を注いでいる。彼のリーダーシップのもと、劇団は意欲的な作品を世に送り出し続けている。

地域文化への貢献は、劇団運営や自身の活動だけでなく、演劇教育やワークショップなどを通じても行われており、関西の演劇シーンにおいて欠かせない人物の一人と言える。

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