尾張部 (長野市)

尾張部（おわりべ）

長野市東部に位置する尾張部地域は、大字西尾張部、大字北尾張部という二つの大字を中心に、そこから派生した桜新町、若宮一・二丁目を含むエリアです。この地域は、古くは平安時代の尾張部郷に由来し、歴史と文化が息づく場所です。

概要

尾張部という地名は、平安時代にこの地にあったとされる尾張部郷が起源です。この郷名は、大和国の高尾張氏がこの地に住んだことに由来すると言われています。また、名古屋市から続く国道19号の終点であるという特徴も持っています。この地域は、長野市の東郊外に位置し、多様な表情を見せるエリアです。

歴史

前史

尾張部地域の歴史は、江戸時代に遡ります。当時は松代藩の領地であり、水内郡に属する西尾張部村と北尾張部村という二つの村が存在しました。明治時代に入り、郡区町村編制法の施行により、水内郡は上[[水内郡]]と下[[水内郡]]に分割され、この地域は上[[水内郡]]に属することになります。

明治時代以降

1889年（明治22年）の市町村制施行により、西尾張部村は高田村、平林村などと合併して古牧村となり、北尾張部村は北長池村、屋島村などと合併して朝陽村となりました。その後、1923年（大正12年）には古牧村が、1954年（昭和29年）には朝陽村が長野市に編入され、旧西尾張部村域は大字西尾張部、旧北尾張部村域は大字北尾張部となりました。

近現代

昭和後期には、長野盲学校の移転や国道18号長野バイパスの開通など、地域に大きな影響を与える出来事が起こりました。また、1975年（昭和50年）には町名整理により、大字北尾張部・大字西尾張部・大字東和田の一部から桜新町が発足し、1983年（昭和58年）には大字西尾張部・大字高田の一部から若宮一・二丁目が発足しました。1993年（平成5年）からは西尾張部土地区画整理事業が始まり、地域の姿は大きく変化しました。

各地区の詳細

北尾張部（きたおわりべ）

北尾張部は、長野市東部郊外に位置する大字です。国道18号が地区の中央を東西に走り、長野県道372号が南北に縦断しています。農地も多く残る一方で、国道沿いを中心に商業地化や住宅地化が進んでいます。また、富士通長野工場などの工業施設も立地しています。2023年3月1日時点での人口は2,458人、世帯数は1,061世帯です。

交通

長電バスの路線が利用できるほか、長野電鉄附属中学前駅も利用可能です。

施設

長野信用金庫東長野支店、桜観光タクシー本社、富士タクシー本社、ダイソー&アオヤマ長野北尾張部店、Honda Cars 長野東 尾張部店、尾張神社、蓮開庵、レッドバロン長野北、長野県長野盲学校、長野市役所朝陽支所、富士通長野工場、ロン・都イーストプラザ店などがあります。

桜新町（さくらしんまち）

桜新町は、長野市東部郊外に位置する地区です。国道18号が地区の北端を走り、南端には柳原一号幹線排水路が流れます。1962年から1975年にかけて造成された住宅地で、整然とした一戸建てが並んでいます。2023年3月1日時点での人口は814人、世帯数は340世帯です。

交通

長電バスの路線が利用できます。

西尾張部（にしおわりべ）

西尾張部は、長野市東部郊外に位置する大字です。長野県道375号が地区の中央を南北に走り、国道18号と19号が交差する交通の要所です。区画整理が進み宅地化が進む一方、県道沿いにはスーパーや飲食店も多く立地しています。2023年3月1日時点での人口は3,712人、世帯数は1,675世帯で、若宮一・二丁目を含んだ数値です。

交通

アルピコ交通（川中島バス）の路線が利用できます。

施設

サイゼリヤ長野西尾張部店、SBC長野中央ハウジングパーク、西友西尾張部店、大戸屋ごはん処長野長池店、ビッグボーイ西尾張部店、クスリのアオキ若宮店、八幡神社、光蓮寺、尾張城跡公園などがあります。

若宮（わかみや）

若宮は、長野市東部郊外に位置する地区で、若宮一丁目と若宮二丁目からなります。国道18号が地区の西端をかすめます。区画整理された住宅地で、一戸建てやアパートが多く建ち並ぶ一方で、各社の営業所も多く立地します。

交通

アルピコ交通（川中島バス）の路線が利用できます。

施設

長野ヤナセ、古牧東部記念公園などがあります。

尾張部地域は、歴史的な背景を持ちながらも、都市化が進む長野市において、多様な顔を持つエリアとして発展を続けています。

もう一度検索