尿路結石

尿路結石について

尿路結石とは、尿を通る道に形成される結晶の塊のことであり、これが原因でさまざまな症状が生じる病気です。この病気は非常に激しい痛みを伴うことが多く、特に中年男性に多く見られます。また、日本における生涯罹患率は約15％とされています。

尿路結石の種類

尿路結石は、その場所や成分によって分類されます。場所による分類は上部尿路結石（腎臓や尿管）と下部尿路結石（膀胱や尿道）に分けられます。特に日本人の場合、95％以上が上部尿路結石です。成分による分類では主に以下の種類があります：

• - 尿酸結石
• - シスチン結石
• - リン酸結石（ストルバイトなど）
• - シュウ酸結石（シュウ酸カルシウムなど）

尿のpHにより形成される結晶の種類は異なり、アルカリ性ではリン酸カルシウム結晶が、酸性では尿酸結晶やシュウ酸カルシウム結晶が多く生成されることが知られています。

症状

尿路結石は、腎臓、尿管、膀胱、尿道のいずれかに形成され、主な症状としては「疝痛」と呼ばれる激しい痛みが挙げられます。この痛みはしばしば腰周辺や背中に広がり、無理な体勢や時には失神してしまうほど強烈であることもあります。特に小さな結石では、突然の痛みが起こることが多いとされています。

再発の要因と予防法

尿路結石は再発が非常に多い病気です。そのため、再発防止が重要です。主な予防法は以下の通りです：

• - 水分を多く摂取する：毎日2リットル以上の水を飲むことで結石の形成を抑えられます。
• - 肥満を防ぐ：肥満と尿路結石に関連性があるため、体重管理が重要です。
• - 食生活の改善：脂肪や動物性たんぱく質を減らし、シュウ酸を多く含む食品（例：ほうれん草）の摂取に注意が必要です。また、カルシウムは適量を維持することが健康に寄与します。

治療法

尿路結石の治療法はさまざまですが、以下は一般的な治療の流れです：
1. 自然排出の期待：直径5mm以下の小さな結石であれば、鎮痛剤や水分摂取の観察によって自然に排出されるのが期待されます。
2. 薬物療法：5mm以下の石が疑われる場合には、排石剤や鎮痛剤が投与されます。
3. 体外衝撃波結石破砕術（ESWL）：大きな結石がある場合には、体外から衝撃波を使って結石を砕く治療が行われます。
4. 経尿道的尿管砕石術：結石が大きい場合は、全身麻酔のもとで内視鏡を用いて結石を細かく破砕する手術が選ばれます。

結びに

尿路結石は生活習慣病の一環とされ、特に食生活が発症に深く関わっています。痛みの発作がある時は早急な対処が必要ですが、日常の予防や健康的な生き方が治療と再発防止に大いに寄与します。運動や食事管理を心がけ、健康な生活を維持することが重要です。

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