山ノ内駅 (京都府)

山ノ内駅：日本で最も狭いホームを持つ駅

京都市右京区山ノ内宮前町に位置する山ノ内駅は、京福電気鉄道嵐山本線沿線にある停留場です。駅番号はA4。1910年（明治43年）3月25日、嵐山電車軌道の京都駅（現在の四条大宮駅）と嵐山駅間が開業した際に誕生しました。その後、会社合併を経て、現在に至ります。

狭いホームとユニークな構造

山ノ内駅の最大の特徴は、その狭いホームです。安全地帯形式の相対式ホーム2面2線構造ですが、安全地帯の幅は約60cmと非常に狭く、「日本で最も狭いホーム」とも言われています。この狭さから、車椅子での乗降は不可能で、利用者は近隣の西大路三条駅や嵐電天神川駅を利用する必要があります。

乗降時は、安全地帯への横断歩道を利用します。電車の入線に合わせて、車道側の信号が赤、横断歩道側の信号が青になる仕組みで、乗客の安全を確保しています。ただし、ホームの構造上、電車を待つためのスペースは考慮されていません。

歴史と周辺環境

山ノ内という地名は、かつてこの地域が延暦寺の飛び地寺領であったことに由来します。「山の内」とは延暦寺の寺領を意味し、その歴史を今に伝えています。

駅周辺には、西本願寺角坊や中央仏教学院（浄土真宗本願寺派の僧侶養成学校）、京都ファミリー（ショッピングセンター）などがあり、静かな住宅街の中に、現代的な施設も共存する地域となっています。三条通（京都府道112号二条停車場嵐山線）も近くを通っており、交通アクセスも良好です。また、日本郵便京都山ノ内郵便局も近隣にあります。

隣の停留場

西大路三条駅 (A3)：山ノ内駅の西方にある停留場。
嵐電天神川駅 (A5)：山ノ内駅の東方にある停留場。

まとめ

山ノ内駅は、その狭いホームが特徴的な、歴史と現代が調和した停留場です。周辺環境も整備されており、生活の利便性も高い場所となっています。日本で最も狭いホームを実際に見てみたい、という鉄道ファンにもおすすめのスポットと言えるでしょう。利用する際は、ホームの狭さ、そして車椅子での利用ができない点を事前に理解しておく必要があります。歴史と現代が融合したこの小さな駅に、ぜひ足を運んでみてください。

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