山中伊知郎

山中 伊知郎（やまなか いちろう、1954年12月28日 - ）は、多岐にわたる分野で活動する日本のクリエイターであり、実業家です。脚本家、放送作家、フリーライター、タレント、そして芸能プロモーターとして知られています。芸能事務所の浅井企画に所属しながら、自身が設立した山中企画の代表取締役も務めています。親しい人々からは「イッチー」という愛称で呼ばれています。東京都文京区の出身です。

経歴

早稲田大学法学部を卒業しており、大学時代には脚本研究会に所属し、シナリオについて学んでいました。卒業後、脚本家としてキャリアをスタートさせ、「スケバン刑事」や「噂の刑事トミーとマツ」といった人気テレビドラマの脚本を手がけました。

その後、執筆活動を主とする著述家に転身します。お笑い番組の構成を手がける放送作家としての経験を通じて、浅井企画と強いつながりを築きました。この関係性を活かし、お笑いタレントの育成にも関与し、キャイ〜ンをはじめとする多くの人気お笑いコンビを世に送り出すなど、お笑いプロデューサーとしても活躍しました。

著述活動

作家としては、主にお笑い界の大物、特に浅井企画に縁のある人物に焦点を当てた作品を発表しています。また、牛丼チェーン「吉野家」に関する著作でも広く知られており、BSE問題が発生した際には、吉野家に関する専門家としてテレビ番組に多数出演し、コメントを求められました。

タレントとして

関根勤が主宰するコメディ劇団「カンコンキンシアター」では、脇役俳優として舞台に立っています。18歳からのスキンヘッドと、やや強面な顔立ちを活かした個性的な演技スタイルで、劇団の主要メンバーの一人となりました。

現在の活動

現在は埼玉県に居を構え、サッカーJリーグの浦和レッドダイヤモンズの熱心なサポーターとしても知られています。浅井企画との連携を深め、新たな取り組みとして開校した「那須お笑い学校」では講師を務めています。さらに、お笑い学校の卒業生を受け入れる場として、浅井企画の川岸専務を役員に迎え、芸能事務所「山中企画」を設立しました。これにより、タレントのマネジメント業務にも乗り出しています。

現在は山中企画の代表として、出版事業に活動の重点を置いていますが、お笑い関連イベントのプロデュース活動も引き続き行っています。

外見的には長年スキンヘッドで、現在は髭を蓄えています。

人物・エピソード

コサキン（関根勤・小堺一機）など、親しい友人たちからは、著述活動を「小遣い稼ぎ」と冗談交じりにからかわれることがあります。また、プロレスラーの西村修の取材を試みた際、唐突にギャラの交渉から入ったため、西村の不興を買ってしまったという逸話があります。コサキンからは「金の事しか考えていない」とネタにされたり、息子を金銭的な理由で私立中学に進学させないと言ったことで関根から「男気がない」と評されたりするなど、コサキンのラジオ番組ではしばしばその金銭感覚や言動がユーモラスに語られています（この私立中学に関するエピソードは、カンコンキンシアターの公演サブタイトルになったこともあります）。

多作な著述家であり、お笑い、テレビ、特定の人物、社会問題、職業論など、幅広いテーマで多数の著書を刊行しています。

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