山交ビル

山交ビルの概要と歴史

山交ビル（やまこうビル）は、山形県山形市香澄町三丁目に位置するヤマコー管理の商業ビルです。このビルは、山交バスが運営するバスターミナルを併設しており、地域の交通の要所となっています。

設立の背景

山交ビルの建設は、1960年代の高度経済成長期にさかのぼります。この時期、山形市の中心部での再開発が急務とされていました。当時、市の中心にあった日本専売公社の山形工場が移転することが決定され、跡地を利用して新たな商業施設の建設が進められました。市当局と商工会議所は公社と交渉を重ね、最終的に土地の交換契約が結ばれました。

山交ビルの開業

1971年1月、山形交通がこの工場跡地を基に、資本金5000万円で山交ビルを設立しました。翌年の6月15日には、地下2階、地上8階の複合商業施設としてオープン。当初、地下1階から地上4階まではダイエー山形店が中心となっており、5階以上にはボウリング場や映画館、バンケットホールなどが設けられ、賑わいを見せました。

1989年4月には、新たにビル後方にプールが設置され、ダイエーの子会社が運営するスポーツクラブ「トップロード」が開業。山交ビルは、その立地条件から市内で有数の商業施設となりました。

ダイエーの閉店とその後

しかし、2001年に家庭のライフスタイルの変化や競合の影響を受け、ダイエーは家賃を半額に引き下げた新契約を結びましたが、業績の悪化により2005年に閉店することとなりました。ダイエー撤退後、2006年には地元スーパーのヤマザワが新たに出店し、周囲の活性化を図りました。その後もコールセンターが設置されるなど、ビル内のテナントは充実していきました。

テナントの変遷

2014年には1階に三越伊勢丹が展開する小型店「エムアイプラザ三越山形店」がオープンするなど、地域に密着した商業地としての役割を果たしています。また、ボウリング場やバンケットホールなどもオープン当初から変わらず営業しており、地域の人々に親しまれています。夏季にはビアガーデンが設けられ、地元の夏の風物詩となっています。

山交ビルバスターミナル

ビルの一部には、山交バスが運営するバスターミナルがあります。ここでは地域の路線バスや長距離高速バスが発着し、便利な交通手段として利用されています。ターミナルは北側と南側に分かれ、主要な路線バスが運行されています。特に、南側は昼間の発着点として利用されており、さまざまな路線がアクセス可能です。これにより、山交ビルは単なる商業施設にとどまらず、地域住民や観光客にとっても利便性の高い場所となっています。

結論

山交ビルは、その歴史と共に地域の発展に寄与してきた商業ビルです。長い歴史の中で変遷してきたテナントや、交通の利便性から多くの人々に利用されています。このビルは今後も地域の中心として、さらなる発展が期待される存在であると言えるでしょう。

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