山内嘉弘

山内嘉弘（やまうち よしひろ）

1966年2月15日、大阪府摂津市に生まれた山内嘉弘は、右投げ右打ちの元プロ野球投手である。

アマチュア時代

茨木東高校に進学し、硬式野球部に所属。高校時代には甲子園出場は果たせなかったものの、3年生だった1983年夏の大阪予選準決勝で、当時高校野球界のトップチームの一つであったPL学園と対戦。山内は先発としてマウンドに上がり、7回まで1点のリードを保ちながら、相手打線を無失点に抑える力投を見せた。しかし、8回に当時1年生ながら注目を集めていた清原和博選手の安打をきっかけに逆転を許し、惜しくも決勝進出はならなかった。

高校卒業後の1984年、近畿大学に進学。1年先輩には西岡剛投手がいた。関西学生野球リーグでは、通算29試合に登板し、14勝4敗、防御率1.45という優れた成績を残した。特に4年生だった1987年春季リーグ戦では、5勝無敗という圧倒的な成績で最優秀投手とベストナインに選出された。また、全日本大学野球選手権の関西地区代表決定戦では、大阪経済大学打線を相手に完全試合を達成するなど、大学球界屈指の投手として名を馳せた。大学の同期には、山内と共にチームの柱として活躍した小松領平投手（プリンスホテル）や森田幸一投手、控えには木村恵二投手らがおり、他大学の同期には古田敦也捕手（立命館大学）がいた。

プロ野球時代

1987年のNPBドラフト会議において、阪急ブレーブスから2位指名を受け入団。背番号は、かつてチームのエースとして名を馳せた速球派投手、山口高志氏が着けていた「14」を受け継いだ。

プロ入り後は、最速150km/hを超えるストレートに加え、カーブ、落差の大きいフォーク、SFFといった多彩な変化球を武器に活躍。プロ1年目となる阪急ブレーブス最後のシーズン、1988年にはリリーフとして頭角を現し、クローザー（抑え投手）の役割を任されるようになる。

1988年6月14日の対近鉄バファローズ戦でプロ初登板を果たし、同試合でプロ初奪三振を記録。続く7月19日の対日本ハムファイターズ戦でプロ初勝利を挙げ、8月2日の対南海ホークス戦ではプロ初セーブを記録した。

球団の経営権が阪急電鉄からオリックスへ譲渡され、「オリックス・ブレーブス」として新たなスタートを切った1989年シーズンも、引き続きチームの抑えとして活躍し、ブルペン陣を支えた。しかし、その後は登板機会が減少。

1994年のシーズン終了後、ヤクルトスワローズとの間で鈴木平投手との交換トレードが成立し、ヤクルトへ移籍。背番号も「40」に変更となった。ヤクルトではかつてのような活躍はできず、1997年オフに現役を引退した。

引退後

現役引退後は、再び古巣であるオリックス球団（当時のチーム名はオリックス・ブルーウェーブ）へ戻り、打撃投手としてチームを支えた。2006年からは、球団本部の育成グループに所属し、主に二軍の用具担当として、選手たちが練習に励む上で必要な道具の管理や準備を行う業務に携わっており、現在も野球界に貢献し続けている。

プロでの背番号
14 （1988年 - 1994年）
40 （1995年 - 1997年）
105 （1998年）
104 （1999年 - 2005年）

記録
初登板：1988年6月14日、対近鉄バファローズ戦（西京極野球場）
初奪三振：同上
初勝利：1988年7月19日、対日本ハムファイターズ戦（阪急西宮球場）
初セーブ：1988年8月2日、対南海ホークス戦（阪急西宮球場）

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