山内豊吉

山内豊吉（やまうち とよよし）

山内豊吉は、慶長15年（1610年）に生まれ、寛文6年1月29日（1667年2月21日）に没した、江戸時代初期の土佐藩の家老です。通称は下総。

生涯

豊吉は家老として、土佐藩の政治に深く関与しました。特に、奉行であった野中兼山を糾弾したことで知られています。兼山の専横的な政治姿勢に対し、豊吉は義父の深尾重昌、その子の因幡重照と共に、連名で三箇条の訴状を藩主山内忠義に提出しました。この訴状は、側近の孕石頼母、生駒木工を通じて藩主に伝えられ、兼山失脚のきっかけとなりました。

寛文4年（1664年）2月2日、豊吉は家老職に任命されました。同年5月22日には、兼山が失脚したことで没収された領地を預かることとなり、さらに、兼山排斥の中心的役割を担ったとして、恩賞として1000石が加増されました。これにより、豊吉の所領は合計3530石となり、城付与力3人と郷士11人を預かる立場となりました。

このように、山内豊吉は、土佐藩の政治において重要な役割を果たし、その影響力は藩内に広く及んでいました。

親族

山内豊吉の親族関係は以下の通りです。

父：山内吉佐（酒井吉佐）
母：山内康豊の三女、郷姫
本人：山内豊吉
室：深尾重昌の娘
子：
山内豊之
山内豊重
山内吉明
酒井頼広
宿毛領主山内節氏の室（俗名 寛）
* 百々安集の室



山内豊吉は、多くの子供に恵まれました。その子孫は、土佐藩の歴史の中で重要な役割を担い、その名が後世にまで伝えられています。特に、宿毛領主山内節氏の室となった娘や、百々安集に嫁いだ娘など、婚姻関係を通じて土佐藩内の有力者と結びつきを強めていたことがわかります。

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