深尾重昌

深尾重昌

深尾重昌（ふかお しげまさ）は、江戸時代前期の土佐藩家老であり、深尾家二代目当主として知られています。佐川領の二代目領主でもありました。

生涯

慶長3年（1598年）、深尾重昌は、土佐藩初代藩主である山内一豊の弟、山内康豊の三男として誕生しました。その後、高岡郡佐川土居付家老であった深尾重良の養子となり、深尾家を継承することになります。

寛永7年（1630年）、養父である重良が隠居したことに伴い、重昌は家督を継ぎました。この際、重良には養子である重忠がいましたが、藩の命により重昌が家督を継ぐことになりました。重忠は後に南宗深尾家を興しています。

深尾重昌は、藩主一門、そして筆頭家老として、土佐藩の藩政に深く関与しました。特に、奉行であった野中兼山に対しては、その藩政改革が行き詰まりを見せ、上士からの不満が高まっていたため、重昌は藩主が山内忠豊に代わると、子である因幡重照や娘婿である家老の山内豊吉と共に、連名で3箇条の訴書を側近の孕石元政、生駒木工を通じて藩主の忠豊に提出しました。この訴えが、結果として兼山の失脚につながる大きなきっかけとなりました。

寛文12年（1672年）、深尾重昌は生涯を閉じました。

系譜

父：山内康豊
長兄：山内忠義（土佐藩2代藩主）
次兄：山内政豊（良豊）
弟：山内一唯
姉妹：松下方綱室、後に西園寺公益室（慈教院 久野殿）
姉妹：津田平八郎室、後に稲葉正成室（俗名 与祢/与子）
姉妹：山内吉佐室（俗名 郷）
養父：深尾重良
正室：深尾重忠の娘
側室：尾川村農家の娘（俗名 呂久）
子：深尾成直（内匠）
子：深尾重歳
子：深尾重照（嫡男）
子：深尾重康
子：深尾繁康
娘：山内豊吉室

参考文献

* 『高知県人名事典』高知市民図書館、1970年

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