山分部屋の歴史
山分部屋(やまわけべや)は、かつて存在した日本の大
相撲の
相撲部屋で、その歴史はこの界の興廃を見守ってきた数多くの力士たちの物語が詰まっています。
初代からの経営
この部屋は初代から始まり、7代目までの間に3代と4代目にはそれぞれ1人ずつ在籍した力士、すなわち越ヶ濱岩五郎と滝ノ尾川右エ門がいたことで知られています。これらの力士の活躍は山分部屋の名声を高める要因となりました。
明治時代には、清見潟部屋の深柳が二枚鑑札で襲名し、四股名を山分萬吉に改めて部屋を運営しました。その後、彼の後を8代目の和田ノ海又吉が跡を継ぐこととなりますが、時代の流れの中で多くの力士が
伊勢ノ海部屋や
出羽海部屋へと移籍しました。特に、大碇紋太郎や大門岩嘉右エ門などがその仲間にいました。
大正14年(
1925年)、
出羽海部屋に所属していた
関脇の大門岩嘉右エ門が引退し、9代目を襲名した後、山分部屋は再興の道を歩むことになります。
昭和の時代に入り、幕内力士の駒ノ里秀雄や十両力士の白鷺政雄が育成されるなど、再度栄光を取り戻すかのように見えました。しかし、
昭和19年(
1944年)11月には残念ながら廃業に追い込まれました。
継承とその後
その後、部屋付きの親方であった駒ノ里が秀ノ山を襲名し山分部屋を継承しましたが、やがて竹旺山友久が幕内まで成長するものの、
昭和24年(
1949年)1月には再び廃業の憂き目を見てしまいます。駒ノ里はその後、部屋を閉じ、
出羽海部屋にて活動を続けることとなりました。
系統別総当たり制との関係
このような経緯から、山分部屋の力士は系統別総当たり制の時代において、
出羽海部屋や春日野部屋の力士とは対戦することがありませんでした。それにより、山分部屋の力士たちの戦績や名声は、他の部屋との関係によって大きく影響を受けることがあったと言えるでしょう。
結論
結果として、山分部屋は多くの歴史と数々の物語を残しつつも、最終的にはその運命を閉じることとなりました。その力士たちの栄光と苦闘は、
相撲界の一部として永遠に語り継がれることでしょう。