山口優 (作家)

山口優（1981年 - ）は、日本のSF作家です。兵庫県に生まれ、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻を修了しました。

2009年、山口氏は技術的特異点の克服をテーマとした『シンギュラリティ・コンクェスト』で第11回日本SF新人賞を受賞（伊野隆之と同時受賞）。翌2010年に同作を出版し、作家としてデビューしました。さらに2011年には、『アルヴ・レズル -機械仕掛けの妖精たち-』が第7回BOX-AiR新人賞を受賞（綿篠行道と同時受賞）。同年12月には同作がBOX-AiR新人賞「年間最優秀賞」に選出され、スターチャイルド制作によるアニメが製作されるに至りました。

山口氏はSF作家として活動する傍ら、人工知能の研究者としても知られています。その知見を活かし、『5分でわかる10年後の自分 2030年のハローワーク』（2019年4月 KADOKAWA）の監修も務めました。

作風としては、ライトなタッチでありながらも、ハードなSF要素を盛り込むことを得意としています。緻密な科学考証に基づいた世界観と、魅力的なキャラクター描写が特徴です。

作品リスト

単著
シンギュラリティ・コンクェスト 女神の誓約 （2010年11月、徳間文庫）
アルヴ・レズル -機械仕掛けの妖精たち- （2013年2月、講談社BOX）
アンノウン・アルヴ -禁断の妖精たち- （2013年11月、講談社BOX）
ディヴァイン・コンクェスト -小惑星帯のヒロイン-（2014年8月、講談社BOX）
サーヴァント・ガール （2015年8月、一迅社）
星霊の艦隊 1 （2022年8月、ハヤカワ文庫JA）
星霊の艦隊 2 （2022年9月、ハヤカワ文庫JA）
星霊の艦隊 3 （2022年10月、ハヤカワ文庫JA）
アンソロジー
人工知能の見る夢は AIショートショート集 （2017年5月、文春文庫）「シンギュラリティ」
名著奇変（2023年6月、飛鳥新社）「山月奇譚」

また、SF JapanやSF Prologue WaveといったSF専門誌、ウェブサイトに多数の短編を寄稿しています。

主な寄稿短編

アンノウン・コンクェスト （『SF Japan』2010年春号）
アーリー・ラプチャー （『SF Japan』2011年春号）
アダルト （『SF Prologue Wave』2011年4月21日 配信）
リサイクル （『SF Prologue Wave』2011年6月5日 配信）
ハック （『SF Prologue Wave』2011年7月20日 配信）
ロボット （『SF Prologue Wave』2011年11月5日 配信）
アガペ （『SF Prologue Wave』2011年12月20日 配信）
インヴェイジョン （『SF Prologue Wave』2012年1月20日 配信）
セカンドディスク （『SF Prologue Wave』2012年2月5日 配信）
コルヌコピア （『SF Prologue Wave』2012年3月5日 配信）

その他多数

監修

* 5分でわかる10年後の自分 2030年のハローワーク（2019年4月 KADOKAWA）

山口優は、現代SF界を牽引する作家の一人として、今後の活躍が期待されています。彼の作品は、科学技術の進歩がもたらす未来社会への考察を深める上で、貴重な示唆を与えてくれるでしょう。

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