山口泉

山口泉（やまぐち いずみ）

1955年7月28日、長野県長野市に生まれた小説家、山口泉。本名も同じ。東京藝術大学美術学部在学中の1977年、「夜よ、天使を受胎せよ」で第13回太宰治賞優秀賞を受賞し、文壇に登場しました。

作風と主な受賞

山口泉の作品は、幻想的で独特な世界観が特徴です。1989年には、「宇宙のみなもとの滝」で第1回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞。この作品は、彼の幻想的な作風を代表する作品の一つとして知られています。その他、「世の終わりのための五重奏」や「悲惨鑑賞団」など、多数の作品を発表しています。

現在の活動

現在、山口泉は『週刊金曜日』に「肯わぬ者からの手紙」を月1回連載しており、精力的に執筆活動を続けています。また、沖縄県に在住しており、その地での生活や社会に対する視点も作品に反映されています。

主な著書

『吹雪の星の子どもたち』（径書房、1984年）
『旅する人びとの国』（筑摩書房、1984年）
『星屑のオペラ』（径書房、1985年）
『世の終わりのための五重奏』（河出書房新社、1987年）
『宇宙のみなもとの滝』（新潮社、1989年）
『アジア、冬物語』（オーロラ自由アトリエ、1991年）
『ホテル物語 十二のホテルと一人の旅人』（NTT出版、1993年）
『悲惨観賞団』（河出書房新社、1994年）
『「新しい中世」がやってきた! 停滞の時代の生き方』（岩波書店、1994年）
『テレビと戦う』（日本エディタースクール出版部、1995年）
『オーロラ交響曲の冬』（河出書房新社、1997年）
『ホテル・アウシュヴィッツ 世界と人間の現在についての七つの物語』（河出書房新社、1998年）
『永遠の春』（河出書房新社、2000年）
『神聖家族』（河出書房新社、2003年）
『宮澤賢治伝説 ガス室のなかの「希望」へ』（河出書房新社、2004年）
『アルベルト・ジャコメッティの椅子』（芸術新聞社、2009年）
『原子野のバッハ 被曝地・東京の三三〇日』（勉誠出版、2012年）
『避難ママ－沖縄に放射能を逃れて』（オーロラ自由アトリエ、2013年）
『辺野古の弁証法——ポスト・フクシマと「沖縄革命」』（オーロラ自由アトリエ、2016年）
『重力の帝国——世界と人間の現在についての十三の物語』（オーロラ自由アトリエ、2018年）
『まつろわぬ邦からの手紙——沖縄・日本・東アジア年代記　2016年1月—2019年3月』（オーロラ自由アトリエ、2019年）
『死の国からも、なお、語られ得る「希望」はあるか？』（画文集）（オーロラ自由アトリエ、2021年）
『吹雪の星の子どもたち　翡翠の天の子どもたち』（オーロラ自由アトリエ、2023年）

その他の活動

山口泉は、執筆活動の他にも、以下のような活動にも携わっています。

『さだ子と千羽づる』（オーロラ自由アトリエ、1994年）制作協力・監修・解説
『松下竜一　その仕事』（1998～2002年　全30巻　河出書房新社）解説

外部リンク

山口泉　精神の戒厳令下に - 作家・山口泉のブログ
山口泉★ホームページ - ウェイバックマシン
山口泉★旧ホームページ - ウェイバックマシン

山口泉の作品は、現代社会に対する深い洞察と、幻想的な表現が融合した独特の世界観を提示し、多くの読者を魅了し続けています。彼の作品は、単なるエンターテイメントとしてだけでなく、現代社会の抱える問題や人間の内面を深く考察するきっかけとなるでしょう。

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