山口県立下松工業高等学校

山口県立下松工業高等学校の概要

山口県立下松工業高等学校（やまぐちけんりつ くだまつこうぎょうこうとうがっこう）は、山口県下松市美里町四丁目に位置する公立の工業教育機関です。この学校は総合選択制を導入しており、生徒が自らの興味や進路に応じて学びやすい環境を提供しています。略称は「下工」（くだこう）として広く知られています。

設置学科

この学校は、全日制と定時制の二つの課程を持ち、さまざまな分野にわたる学科を設置しています。

全日制学科

• - システム機械科
• - 電子機械科
• - 情報電子科
• - 化学工業科

定時制学科

• - 機械科

学校の歴史

下松工業高等学校の起源は1921年にさかのぼり、当初は公集尋常小学校の校舎の一部を借りて運営されました。1944年には山口県立下松第二工業学校が設立され、その後1948年に両校はそれぞれ高等学校へと進化しました。1949年には下松第二工業高校が下松工業高校に統合されました。

1962年には田布施分校が設置されましたが、1984年には独立した高等学校として分離されました。また、1993年には電子機械科が新たに設置され、2003年には全日制の電気科が情報電子科へと改称されました。

校章と校歌

校章には桜の花の中に「山工」の文字が縦に配置されており、これは宇部工業高校の校章にも似たデザインです。このデザインは、山口県内で最初に設立された工業系学校とのつながりを示しています。

校歌には学校名を直接表現する語句は含まれていませんが、3番の歌詞に「山松工（さんしょうこう）」という言葉が登場します。

同窓会

同窓会は「一般社団法人下松工業会」として法人格を持ち、かつては下松駅前に独自のビルを所有していましたが、2020年に売却されています。2022年からは内山和美氏が会長を務めています。

著名な卒業生

下松工業高校の出身者には、プロ野球選手や企業の幹部など多様な分野で活躍する人材がいます。例えば、元プロ野球選手の飯田宏行氏や、元名古屋高検検事長の石川達紘氏、さらにはハンドボール選手の高光凌氏などがその例です。

アクセス方法

学校へのアクセスは、JR山陽本線下松駅北口から出ている防長交通バスで平田バス停まで行き、そこから徒歩約5分です。また、自転車を利用する生徒も多く、山陽本線下松駅からは自転車で約10分、岩徳線周防花岡駅からは約15分です。

その他の特徴

周南学区においては工業系の学校が数校存在しますが、下松工業高校はその中でも唯一の定時制課程を設けています。さらに、同校にはかつて海軍で使用されていた蒸気機関車「下工弁慶号」が校庭に保存されていましたが、現在は下松市役所の展示所で保存されています。

このように、山口県立下松工業高等学校は歴史と伝統を持ちながら、現代のニーズに応じた工業教育を提供することに力を注いでいます。

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