山口蒼輪

山口蒼輪（やまぐち そうりん）

山口蒼輪は、1913年（大正2年）に長野県南[[安曇郡]]烏川村（現在の安曇野市）の旧家で生まれました。本名は山口肇。

生涯

幼少の頃から病弱だった山口蒼輪は、赤羽雪邦に日本画を、小穴喜一に書を、浅井洌に修身、国語、漢文を学びました。1928年（昭和3年）に上京し、日本美術学校で日本画を学びますが、約1年で中退します。その後、中村岳陵に師事し、蒼野社画塾に入塾。「蒼輪」の号を授かりました。

1930年（昭和5年）には、第17回院展に「草」で初入選を果たし、その後も「菊」「果実」などで入選を重ね、1935年（昭和10年）には院友に推挙されました。その画風は、自然を繊細に捉え、独自の感性で表現したものでした。

1945年（昭和20年）に故郷へ帰郷し、農業に従事しながら、同志と「銀嶺会」を結成し、全信州美術展や長野県展などに出品しました。しかし、1950年（昭和25年）に心臓麻痺により37歳という若さで急逝しました。

生家

山口家の歴史は古く、江戸時代には安曇郡長尾組を指揮する大庄屋を代々務めました。また、松本藩の材木奉行も歴任し、藩主が度々逗留に利用したと言われています。明治時代には、イギリス人宣教師であり登山家のウォルター・ウェストンも宿泊した記録が残っています。

邸宅は書院造で、天和～貞享年間（1681～1688年）に作庭された庭園は、安曇野市指定文化財、長野県指定名勝となっています。

脚注

参考文献
『長野県歴史人物大事典』 郷土出版社、1989年 ISBN 978-4-8766-3126-1
『安曇野の美術』安曇野市教育委員会、2021年3月

外部リンク
* 山口 蒼輪 - 安曇野ゆかりの先人たち - 安曇野市


山口蒼輪は、短い生涯の中で、日本画の世界に確かな足跡を残しました。その作品は、今もなお、多くの人々を魅了し続けています。

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