山岳部標準時

山岳部標準時（MST）について

山岳部標準時（さんがくぶひょうじゅんじ、Mountain Standard Time、略称MST）は、協定世界時（UTC）より7時間遅れた標準時を指します。この時間帯は、通常「-0700 (MST)」の形式で表記され、特にアメリカ合衆国とカナダの一部地域で利用されています。さらに、夏期間にはこの時間が1時間進んで「山岳部夏時間」（Mountain Daylight Time、略称MDT）となり、協定世界時（UTC）より6時間遅れの「-0600 (MDT)」として扱われます。

名称の使い分け

アメリカとカナダでは、山岳部の時間帯を広い意味で「山岳部時間」（MT）と呼んでいますが、具体的には標準時がMST、夏時間がMDTと区別されます。この使い分けにより、利用者は必要に応じて適切な時間を把握できます。

該当地域

MSTは、以下の地域で広く使用されています。具体的には：

• - カナダのアルバータ州全域、サスカチュワン州のロイドミンスター周辺、ヌナブト準州の一部地域、西経102度線以西のキティクメオト地域、ノースウエスト準州（タングステンを除く）、ブリティッシュコロンビア州の特定地域（イースト・クートニー、コロンビア・シュスワップ地域東部など）

• - アメリカの州では、アリゾナ州（ナバホ・ネイションを除く）、コロラド州、ニューメキシコ州、モンタナ州、ユタ州、ワイオミング州などが含まれます。なお、アリゾナ州のほとんどは夏時間を導入していません。

さらに州を跨いだ地域での利用もあり、例えば：

• - アイダホ州では南部、オレゴン州の一部地域、ネバダ州の一部（エルコ郡など）で非公式に使われています。

中部標準時にまたがる地域もあり、カンザス州やサウスダコタ州の特定の郡、テキサス州の一部などが該当します。

国境を越える別の地域では、メキシコのコリマ州のレビジャヒヘド諸島（クラリオン島を除く）、シナロア州、ソノラ州、チワワ州、ナヤリット州（バイーア・デ・バンデラスを除く）、バハ・カリフォルニア・スル州などに及びます。

代表的な都市

MSTの主要な都市として、例えば以下のような場所が挙げられます：

• - アカプルコ
• - アルバカーキ
• - カルガリー
• - コロラドスプリングス
• - ソルトレイクシティ
• - デンバー
• - フェニックス

これらの都市は、山岳部標準時の利用者にとって重要な交通や商業の拠点となっています。

関連項目

山岳部標準時は、他の標準時と同様に時刻の管理において重要な役割を果たしています。そのため、以下のような関連する標準時も把握しておくと良いでしょう：

• - ニューファンドランド標準時
• - 大西洋標準時
• - 東部標準時
• - 中部標準時
• - 太平洋標準時
• - アラスカ標準時
• - ハワイ・アリューシャン標準時

また、各州ごとの独自の時間帯（アイダホ時間、アリゾナ時間、オレゴン時間など）や国際的な基準であるUTC（協定世界時）との関係も理解しておくと、より正確な時間管理が可能になります。

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