山崎伸子

山崎伸子

山崎伸子は、日本を代表するチェロ奏者の一人であり、その卓越した音楽性と深い表現力で、国内外の聴衆を魅了し続けています。広島県に生まれ、幼少の頃よりチェロを始めました。桐朋学園の「子どものための音楽教室」広島分室で才能を育み、桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学音楽学部へと進みました。

大学卒業後、文化庁海外派遣研修員として、2年間ジュネーブで名チェリスト、ピエール・フルニエに師事しました。フルニエの指導のもと、技術に磨きをかけ、音楽性を深めました。帰国後は、ソリストとして、日本国内の主要オーケストラと多数共演しています。サントリーホール・オープニングシリーズではイギリス室内管弦楽団と共演し、その才能を広く知らしめました。また、スイス・ロマンド管弦楽団やバンベルク交響楽団など、海外のオーケストラとも共演し、国際的な評価を高めています。

山崎は、ソロ活動に加え、室内楽にも積極的に取り組んでいます。松原勝也、鈴木理恵子、川崎和憲らとプレアデス・ストリング・クァルテットを結成し、ベートーヴェンの弦楽四重奏全曲演奏に挑みました。その演奏は、作品に対する深い理解と、メンバー間の緊密なアンサンブルによって、高い評価を得ています。2007年からは、津田ホールで10年にわたるチェロ・ソナタ・シリーズを開催し、チェロ音楽の魅力を余すところなく伝えました。

山崎伸子は、教育者としても熱心な活動を行っています。東京藝術大学名誉教授、桐朋学園大学特任教授として、後進の育成に力を注いでいます。齋藤秀雄、ピエール・フルニエ、レイヌ・フラショー、堤剛、安田謙一郎、藤原真理といった名だたる音楽家に師事しており、その知識と経験を学生たちに伝え、多くの才能を輩出しています。

数々の受賞歴も、山崎伸子の才能を証明しています。第1回民音室内楽コンクール第1位、第44回日本音楽コンクール チェロ部門第1位など、若くしてその実力を認められました。1987年には村松賞、第1回グローバル音楽賞奨励賞を受賞。2012年には東燃ゼネラル音楽賞（奨励賞）を受賞しています。夫は指揮者の円光寺雅彦です。

山崎伸子は、常に音楽と真摯に向き合い、その情熱を演奏に注ぎ込むことで、聴衆に感動を与え続けています。ソリストとして、室内楽奏者として、教育者として、多岐にわたる活動を通して、日本の音楽界に大きく貢献している、その存在は、これからも多くの人々に影響を与え続けるでしょう。

所属事務所KAJIMOTOによるプロフィール
山崎(圓光寺)　伸子 - 東京芸術大学

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