山崎行太郎

山崎行太郎とは

山崎行太郎（やまざき こうたろう）は、1947年1月26日に鹿児島県に生まれた日本の文芸評論家であり、ブロガーです。彼は東京工業大学や埼玉大学で非常勤講師として教育に関わっており、2016年には日本大学芸術学部でも講義を行っていました。彼の学問的背景には、慶應義塾大学の文学部哲学科を卒業し、その後大学院での修士課程を修了した経歴があります。

過去の活動

山崎は大学院修了後、友人の岳真也とともに同人誌『蒼い共和国』を創刊し、その後の文芸誌『二十一世紀文学―されど文学、されど21』にも参加しました。編集委員としても活動しながら、三田文学において三島由紀夫や小林秀雄に関する論評を執筆しました。また、文芸誌『海燕』『すばる』『文學界』『群像』などに寄稿しており、産経新聞ではコーナーコラム「斜断機」のメンバーとしても長年にわたって活動しました。

彼の批評活動は、著名な文学者や批評家へのインタビューを行う一方で、さまざまな座談会や対談にも参加しています。特に彼は、「イデオロギーから存在論へ」をモットーにして、「存在論的批評」を目指すと公言し、小林秀雄や江藤淳を師と仰いでいます。

社会的貢献

1991年には湾岸戦争に対して批判の声を上げ、柄谷行人や中上健次、津島佑子らと共同で文学者声明に署名しました。また、1995年には「憂国忌」に発起人として関与し、文学界における社会的責任を果たす姿勢を示しています。彼はまた、一般向けに哲学の講義を行う「江古田哲学研究会」を主宰しており、自身を「哲学者」と称することもあります。

物議を醸した発言

山崎の発言は、時に物議を醸すこともありました。週刊読書人や図書新聞において、絓秀実や渡部直己との口論が報じられ、学歴差別の観点から批判を受けることもありました。また、彼自身が執筆した「斜断機」の中で松本健一や大西巨人に対して挑発的な発言を行った事例もあり、大西の子息からも不満が表明されました。

さらに、2007年の沖縄集団自決裁判については、大江健三郎の『沖縄ノート』を擁護し、曽野綾子を批判するなどして論争を引き起こしました。これを受けて、彼は日本語に対する批判を受けたりもしました。

政治的立場と私生活

山崎は保守反動を自称し、自由民主党に所属しながらも、小沢一郎を強く支持しています。彼は「小沢一郎を断固支持する」と公言し、その思想と実践に関して多くの著作を執筆しました。私生活では、二人の息子を持つ父親であることも知られています。

著作活動

彼の著作には、以下のような作品が含まれています：

• - 『小林秀雄とベルクソン――「感想」を読む』（1991年）
• - 『小説三島由紀夫事件』（2000年）
• - 『それでも私は小沢一郎を断固支持する』（2012年）
• - 『保守論壇亡国論』（2013年）
• - 『ネット右翼亡国論』（2017年）

山崎行太郎は、文芸活動や批評家としての姿勢を通じて、日本の文学界や社会に多大な影響を与え続けています。特に彼の考え方や見解は、現代社会の様々な問題に対する重要な視点を提供しています。

もう一度検索