山形県警察

山形県警察について

山形県警察は、山形県民の安全と安心を守るために活動する警察組織です。山形県公安委員会の管理下にあり、警察庁東北管区警察局の監督を受けています。職員数は2021年度で2350名です。県内には14の警察署が設置されており、それぞれが地域に根差した活動を展開しています。

沿革

山形県警察は、その歴史の中でいくつかの変遷を経験しています。

1948年（昭和23年）3月7日: 旧警察法の施行に伴い、山形県警察部が廃止され、国家地方警察山形県本部と自治体警察に分割されました。
1954年（昭和29年）7月1日: 新警察法の施行により、現在の山形県警察として再編成されました。
1962年（昭和37年）4月: 山形県警音楽隊が発足しました。2008年時点では290名の隊員が所属していました。
1988年（昭和63年）4月2日: 山形空港に警察ヘリ「がっさん」が配備されました。機体はベル206L-3型です。
1994年（平成6年）1月: 山形県警察のマスコットキャラクター「カモンくん」が登場しました。
2003年（平成15年）4月: 県内で初めて交通事故自動記録装置が設置されました。
2008年（平成20年）:
2月: 山形空港に2機目の警察ヘリ「がっさん2号」が配備されました。機体はアグスタA109E型です。
4月: 犯罪被害者への無利子貸付制度が全国で初めて開始されました（上限30万円）。
2010年（平成22年）9月: 2004年度から2008年度の5年間にわたり、業者への架空発注などにより約5,000万円の不正経理が行われていたことが発覚しました。

組織

山形県警察の本部は、県民の安全を守るための様々な部門で構成されています。

職員数: 2350名（2021年度）
警察署: 県内には14の警察署が設置されています。警察車両のナンバー地名表記は、鶴岡・庄内・酒田の3署が「庄内」、それ以外の署が「山形」となります。
警備艇: 酒田港には「はぐろ」という名の警備艇が配備されています。全長18.5m、幅4.2m、約19t、時速70kmで、庄内海岸130kmを管轄しています。

警察歌

山形県警察には「山形県警察歌」があります。作詞は小笠原武五郎、作曲は斎藤次郎が担当しました。この歌は、1947年（昭和22年）に国警山形県本部時代に制定されたものが、現在も使用されています。

主な事件・事故・不祥事

山形県警察は、県内で発生した様々な事件や事故に対応してきました。また、残念ながら警察官による不祥事も発生しています。

1992年（平成4年）1月26日: べにばな国体の開会式で、天皇に発炎筒が投げつけられる事件が発生しました。
1993年（平成5年）1月13日: 新庄市立明倫中学校で、男子生徒が円筒状のマット内で死亡する事件が発生しました（山形マット死事件）。
2005年（平成17年）12月25日: 庄内町のJR羽越本線で、特急「いなほ」が脱線・転覆する事故が発生しました（JR[[羽越本線脱線事故]]）。
2006年（平成18年）:
2月：生活安全部の男性警部補が、改造エアガンを所持していたとして銃砲刀剣類所持等取締法違反の疑いで書類送検されました。
5月7日: 西置賜郡飯豊町で一家3人が殺傷される事件が発生しました（山形一家3人殺傷事件）。
8月15日: 鶴岡市で衆議院議員加藤紘一氏の事務所と実家が放火される事件が発生しました（加藤紘一宅放火事件）。
2007年（平成19年）:
3月: 新庄警察署の男性警部補が、124万円入りのバッグをひったくったとして窃盗容疑で逮捕されました。
5月: 新庄警察署の男性巡査部長が、新庄市内の民家に侵入したとして所属長訓戒処分を受けました。
2008年（平成20年）:
4月: 生活安全部地域課通信司令室の男性警部補が、酒酔い運転で逮捕されました。交通安全県民運動期間中でした。
9月: 鶴岡警察署の男性巡査部長が、担当した調書を無断で訂正したとして、監察課が虚偽有印公文書作成の疑いで調査を行いました。
2009年（平成21年）
5月:警備部警備第二課の男性警部補が、酒気帯び運転と事故不申告で逮捕されました。懲戒免職処分となりました。
7月: 山形警察署交番勤務の男性巡査長が、酒気帯び運転で逮捕されました。懲戒免職処分となりました。
8月: 酒田警察署駐在所勤務の男性巡査部長が、酒気帯び運転で逮捕されました。停職6か月の懲戒処分となりました。
2013年（平成25年）5月12日: 長井警察署で、事情聴取後の男性が署内で死亡する事件が発生しました。
2019年（平成31年・令和元年）12月9日: 山形警察署交通官の男性警視が、デパートで万引きをしたとして現行犯逮捕されました。常習的な万引き行為が発覚し、停職1か月の懲戒処分となりました。
2020年（令和2年）:
5月27日: 飲食店で後輩警察官に飲酒を強要したとして、巡査部長と警部補の男性3人が書類送検されました。停職1ヶ月などの処分が下されました。
7月6日: 後輩を殴るなどのパワハラをしたとして、男性巡査部長が暴行罪で略式起訴されました。罰金10万円の略式命令が下されました。
7月13日: 寒河江警察署の男性巡査が大麻取締法違反で逮捕されました。懲戒免職処分となりました。
12月5日：置賜地方の警察署勤務の男性巡査長が、交通違反事件の捜査を怠り、書類を放置していたことが発覚。所属長訓戒処分となりました。
2021年（令和3年）9月7日: 小国警察署の男性警部が、部下に自分の交通違反をもみ消すよう依頼したとして、犯人隠避教唆容疑で書類送検されました。停職6か月の懲戒処分となり、依願退職しました。また、違反をもみ消した警部補2名が減給処分、巡査長が所属長訓戒となりました。
2022年（令和4年）
10月：20代の男性巡査部長が警察車両を運転中にスマホを操作し事故を起こしたにも関わらず、虚偽の報告をしたとして所属長訓戒処分、偽計業務妨害と道路交通法違反で略式起訴、罰金40万円の略式命令が下されました。
2023年（令和5年）
4月28日：新庄警察署真室川駐在所で男性巡査長が拳銃を誤射し、同居する妻が怪我を負う事故が発生しました。巡査長は書類送検され、停職6か月の懲戒処分を受け、依願退職しました。
2024年（令和6年）
7月25日：記録的な大雨の中、新庄市本合海の住民救助に向かった警察官2人が殉職しました。

関連情報

山形県警察部: 山形県警察の前身組織です。
国家地方警察山形県本部: 旧警察法時代の警察組織です。
自治体警察: 旧警察法時代に存在した山形市、米沢市、鶴岡市、酒田市、新庄市の警察組織です。
交通安全協会: 山形県内の交通安全を推進する団体です。

外部リンク

山形県警察
山形県警察本部広報相談課 - 公式YouTubeチャンネル


山形県警察は、県民の安全と安心を守るため、日々活動しています。しかし、残念ながら不祥事も発生しており、組織全体での改善が求められています。県民からの信頼回復のため、より一層の努力が必要でしょう。

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