山手幹線 (京都府)

山手幹線：京都府南部を走る重要な都市計画道路

山手幹線は、京都府八幡市八幡南山の国道1号交点から木津川市吐師宮ノ前までの約16.4キロメートルにわたる都市計画道路です。ほぼ南北方向に走り、関西文化学術研究都市の主要地区を繋ぐ重要な役割を担っています。正式には都市計画道路として位置づけられていますが、地域住民の間では愛称として広く定着しており、道路標識にも「山手幹線」の表示が見られます。

山手幹線の概要と機能

山手幹線は、主に京都府道22号八幡木津線のバイパスとして計画されました。しかし、全線が府道22号に指定されているわけではなく、一部区間は府道284号八幡京田辺インター線、八幡市道、京田辺市道などに指定されています。現在、全線開通に向けて事業が継続されており、特に京都府道22号八幡木津線に該当する区間はまだ開通していません。

この道路の開通によって、地域の交通渋滞緩和や、関西文化学術研究都市の各機関へのアクセス向上に大きく貢献することが期待されています。また、沿線には多くの商業施設や教育機関が立地しており、これらの施設へのアクセス性向上にも繋がります。

沿線地域の特性と交通状況

山手幹線沿線には、コストコ京都八幡倉庫店をはじめとする大型商業施設が集中しています。これらの施設への集客増加により、特に近年は慢性的な交通渋滞が発生し、深刻な問題となっています。2011年のコストコ開店以降、渋滞はますます悪化し、2022年頃には路線バスの運行にも影響が出るほどになっています。この状況を改善するためには、道路の拡幅や交通管理の改善といった対策が必要不可欠です。

山手幹線の歴史と整備状況

山手幹線は、段階的な整備によって現在に至っています。1970年代後半から建設が始まり、1990年代には主要区間が開通しました。しかし、その後も未開通区間が残っており、現在も工事は継続中です。

主な開通時期は以下の通りです。

1972年頃：京田辺市松井ヶ丘地内開通
1978年頃：京田辺市大住ヶ丘地内～京田辺市大住丸山間開通
1989年頃：京田辺市山手中央～京田辺市松井ヶ丘間開通
1989年頃：木津川市木津川台1丁目～木津川市吐師宮ノ前（京都府道22号八幡木津線交点）間開通
1992年8月：八幡市美濃山一ノ谷～京田辺市山手中央間開通
1994年頃：京田辺市多々羅都谷～京田辺市多々羅前田間開通
1997年頃：京田辺市松井ヶ丘～京田辺市大住ヶ丘間開通
1997年11月：京田辺市大住丸山～京田辺市薪小山間開通
2000年4月：八幡市八幡南山～八幡市美濃山一ノ谷間開通
2000年10月：京田辺市田辺尼ヶ池～京田辺市田辺丸山間開通
2000年頃：精華町祝園西1丁目～精華町植田上山間開通
2001年4月25日：京田辺市田辺丸山～京田辺市多々羅都谷間開通
2002年10月：精華町北稲八間柿添～祝園西1丁目間、精華町植田上山～精華町精華台1丁目間開通
2007年11月1日：京田辺市多々羅前田～京田辺市三山木綾ケ谷間開通
2008年6月11日：京田辺市薪小山～京田辺市田辺尼ヶ池間開通
2013年8月11日：精華町下狛長芝～北稲八間柿添間開通
* 2018年3月17日：京田辺市同志社山手2丁目～精華町下狛長芝間開通

現在も未開通区間（精華町精華台1丁目～木津川市木津川台1丁目間）があり、全線開通に向けた工事が続けられています。

山手幹線を通過する地域と周辺施設

山手幹線は、八幡市、京田辺市、相楽郡精華町、木津川市の4市町村を通過します。沿線には、摂南大学枚方キャンパス、大阪工業大学八幡工学実験場、京阪東ローズタウン、コストコ、ホームセンタームサシ、ソフィアモール、松井山手駅、大住ヶ丘団地、大住駅、酬恩庵（一休寺）、京田辺市役所、同志社大学京田辺キャンパス、同志社女子大学京田辺キャンパス、同志社国際中学校・高等学校、精華町役場、せいかガーデンシティ、精華町立精華中学校など、多くの施設が立地しています。

まとめ

山手幹線は、地域住民の生活や経済活動に大きく貢献する重要な道路です。しかし、交通渋滞などの課題も抱えており、今後の整備状況に注目が集まります。全線開通により、地域全体の活性化が期待されます。

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