山手満男

山手 満男について

山手満男（やまて みつお、1913年1月20日 - 1973年4月17日）は、昭和期に日本の政治界で重要な役割を果たした政治家であり、特に労働大臣として知られています。山口県玖珂郡周東町（現在は岩国市）で生まれ、旧制松江高等学校を経て、1937年に京都帝国大学法学部を卒業しました。

卒業後は東洋紡績に入社し、戦時中にはジャワ島の軍委託タバコ工場に派遣されました。戦後に帰国した彼は、四日市工場での勤務をしながら、労働組合の役員として活動を開始しました。その後も様々な工業団体で役員を務め、地元の繊維業界において経験を積み重ねていきました。

1949年の第24回衆議院議員総選挙では、民主党の公認を受けて三重県第1区から立候補し、見事初当選を果たします。この選挙には池田勇人や佐藤栄作といった後の首相も同じく当選しており、山手はその中の一人として名を連ねていました。その後、自由民主党の結成に参加し、三重県の繊維業界を基盤に選挙戦を重ね、合計9回当選するという成果を収めました。

1955年、彼は第3次鳩山内閣において、一万田尚登蔵相の下で大蔵政務次官を務めました。この経験を経て、山手は「一万田派」の立ち上げを考えたこともありましたが、後には三木武夫派のメンバーとして政治活動を続けました。経済問題や中小企業の問題に関する専門家としての彼の知識は、地元の工業発展につながりました。

1966年には第1次佐藤内閣で労働大臣に任命され、初めての入閣を果たしました。この役職においては、全国的な労働問題についての政策形成に寄与し、その後1972年に政界を引退します。政界を去った翌年、山手は60歳でこの世を去りました。

山手満男の家族には、政治活動を行った息子たちがいます。彼の息子である山手拓郎は、元新自由クラブ三重県連の代表として活動し、要職を歴任しました。また、山手卓男は元山手満男の秘書であり、山口県議会議員として地元政治にも関与していました。山手満男の政治的な影響は、家族を通じて引き継がれていると言えるでしょう。彼の生涯は、昭和期の日本における政治の変遷と深く結びついており、その功績は今も評価されています。

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