山本栄彦

山本栄彦：山梨県の発展に尽力した政治家

山本栄彦（1935年9月6日 - 2023年4月9日）は、山梨県知事と甲府市長を務めた日本の政治家です。彼は、地方自治のリーダーとして、山梨県の発展に大きく貢献しました。

経歴

明治大学経営学部を卒業後、山梨県経営者協会に勤務し、その後、実家の旅館業を継ぎました。政治家としてのキャリアは、1991年に甲府市長に当選したことから始まりました。市民グループの公募に応じる形で立候補し、自民党の支援も得て初当選を果たし、３期１１年務めました。甲府市長時代には、山梨県市長会長や全国市長会副会長などの要職も歴任しました。

2003年には山梨県知事選挙に出馬し、民主党と自由党の公認を得て当選しました。現職知事や有力国会議員の支援を受け、元法務副大臣の横内正明氏らとの激しい選挙戦を制しました。

しかし、2007年の知事選挙では、前回次点だった横内正明氏に敗れ、再選を果たすことはできませんでした。選挙戦では、１期４年間の実績を強調しましたが、前回を上回る票数を獲得したものの、及ばず、任期満了で知事を退任しました。その後、2023年4月9日に87歳で亡くなりました。

政策

甲府市長時代

甲府市長時代には、バブル崩壊後の不況により、市街地の空洞化や商店街の衰退といった問題に直面しました。これらの問題に対して、商店街活性化のための補助を積極的に行い、甲府商工会議所や甲府中央商店街などから一定の評価を得ました。しかし、当時は甲府西武の閉店や甲府中央商店街のシャッター通り化など、街の負のイメージが目立つ時期でもありました。

山梨県知事時代

県知事としては、天野県政時代に停滞していた事業の早期実現に尽力しました。山梨県立博物館の竣工や甲府駅北口再開発事業の促進、中部横断自動車道の未着工区間の早期着工など、具体的な成果を上げました。また、清里高原有料道路の無料開放や県立フラワーセンターの民間委託化など、財政改革にも取り組みました。その他、観光課の設置や県内小学校の少人数化も実施しています。

しかし、県知事としての支持率は低く、就任1年半後の調査では、支持率が36％（全国45位）と低迷しました。ミネラルウォーター税の導入計画の頓挫や富士山の世界遺産登録に関する混乱、明野処分場のオオタカ営巣地問題など、様々な問題で批判を受けることもありました。

その他

実家は積翠寺温泉にあった旅館「要害」でした。旅館は2017年1月末に営業を終了し、建物は障害者施設に転用されました。また、山梨県教職員組合による政治資金規正法違反事件では、産経新聞から支援を受けた一人として名前が挙がっています。

まとめ

山本栄彦は、甲府市長として、そして山梨県知事として、地方自治に尽力した政治家でした。都市の活性化や県政の発展に貢献した一方で、その政策は時に批判も受けました。しかし、彼は山梨県の発展のために全力を尽くした人物として記憶されるでしょう。

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