山本熊一

山本 熊一（やまもと くまいち）

山本熊一は、1889年4月8日に生まれ、1963年1月17日に亡くなった日本の外交官です。彼は、多くの重要な外交職を歴任し、日本の外交に多大な影響を与えました。特に外務次官、大東亜次官、そして駐タイ大使としての役割で知られています。

経歴

山本は山口県に生まれ、1912年に東亜同文書院を卒業しました。その後、高等文官試験に合格し、1920年には外務事務官としてのキャリアをスタートさせました。彼の初期の職務には、トルコ大使館の三等書記官や外務省の通商局での勤務が含まれます。続いてイギリス大使館の二等書記官を務め、さらには満州国大使館の二等書記官と一等書記官の職を歴任しました。

その後、外務省の調査部第五課長や通商局長に昇進し、1940年には東亜局長に就任しました。1941年10月にはアメリカ局長も兼任するなど、外交の最前線で活躍しました。1942年には外務次官に就任し、同年11月には大東亜次官に転任しました。

1944年には駐タイ大使に任命され、そこで第二次世界大戦の終結を迎えました。彼の外交活動は、戦争の激動期において日本の国益を守るための重要な役割を果たしました。

戦後の活動

戦後、山本は公職追放を受けましたが、その後も外交活動に引き続き関与しました。やがて国際貿易促進協会の会長に就任し、日本の国際貿易の発展に寄与しました。彼の経験と知識は、今後の日本の外交政策に影響を与えるものでした。

栄典

山本は、1940年に紀元二千六百年祝典記念章を授与されています。この栄誉は、彼の外交業績を象徴するものであり、当時の国家に対する貢献を示しています。

参考文献

山本熊一に関する詳細な情報は次の文献に記されています。

• - 日本官界情報社編『日本官界名鑑 昭和十七年版』日本官界情報社、1942年。
• - 人事興信所編『人事興信録 第14版（下）』人事興信所、1943年。
• - 『20世紀日本人名事典』日外アソシエーツ、2004年。

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