山本省三 (陸軍軍人)

山本省三

山本省三（やまもと しょうぞう、1893年3月11日 - 1949年7月8日）は、大日本帝国陸軍の軍人です。最終階級は陸軍主計少将。

生涯

1893年（明治26年）に滋賀県で生まれました。陸軍経理学校で学び、1915年（大正4年）に第9期生として卒業。その後、1924年（大正13年）には陸軍経理学校高等科を卒業しました。経理畑を歩み、1939年（昭和14年）3月には陸軍糧秣本廠廠員に就任、翌1940年（昭和15年）8月には陸軍主計大佐に進級しました。

1941年（昭和16年）3月には、第11軍野戦貨物廠長として日中戦争に出征。その後、1942年（昭和17年）8月に第15師団経理部長（第13軍）に転任。さらに1943年（昭和18年）6月には、第25軍経理部長（南方軍）としてスマトラ島へ出征しました。1945年（昭和20年）6月10日には陸軍主計少将に進級しています。

戦犯としての裁判と処刑

終戦後、山本は戦犯として逮捕され、オランダによってメダン裁判で裁かれました。スマトラ島内の捕虜収容所において、連合国軍捕虜に対し過酷な労働を強要し、劣悪な環境下で多数の死者を出したことが罪状です。裁判では、当初無期懲役が求刑されましたが、最終的には銃殺刑が言い渡され、1949年（昭和24年）7月8日に刑が執行されました。

この裁判を担当した裁判長は、かつて日本軍の捕虜として収容されていた経験があり、そのことが判決に影響を与えたとの見方もあります。

1948年（昭和23年）1月31日には、公職追放の仮指定を受けています。

参考文献

福川秀樹 編著『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。ISBN 4829502738。
外山操 編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。ISBN 4829500026。
* 伊藤禎 著『大東亜戦争 戦犯として処刑された陸軍将官36人列伝』展望社、2021年。ISBN 4885464056。

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