山本雅男

山本雅男（1950年7月25日生まれ）は、イギリス文化史を専門とする学者であり、現在は日本大学藝術学部文芸学科の教授を務めています。

経歴

茨城県で生まれ、1974年に中央大学文学部哲学科を卒業。その後、日本大学大学院文学研究科博士課程に進み、1980年に満期退学しました。静岡県立大学国際関係学部助教授を経て、1997年に日本大学藝術学部助教授、2002年に教授に就任しました。

研究領域と関心

山本教授の主な研究関心は、イギリス文化の多様な現象、そして日本とイギリスの比較を通して見えてくる文化現象と、その根底にある構造の分析にあります。これらの研究を通して、近代文化を批判的に考察し、文化基礎論の構築を目指すという新たな視点を追求しています。また、競馬に関する著作も発表しています。

著書

『ヨーロッパ「近代」の終焉』（講談社現代新書、1992年）
『ダービー卿のイギリス　競馬の国のジェントルマン精神』（PHP新書、1997年）
『競馬の文化誌　イギリス近代競馬のなりたち』（松柏社、2005年）
『近代文化の終焉　「人・モノ・情報」を見る眼』（彩流社、2012年）
『イギリス文化と近代競馬』（彩流社、2013年、フィギュール彩）

共著

『記号としてのイギリス』（田口孝夫共著、南雲堂、1989年）

訳書

『同性愛の社会史　イギリス・ルネサンス』（田口孝夫共訳、アラン・ブレイ著、彩流社、1993年）
『倫敦路地裏犯科帳―イギリス裏社会と怪盗』（ジャック・シェパード著、東洋書林、1999年）
『英国競馬事典』（レイ・ヴァンプルー、ジョイス・ケイ著、競馬国際交流協会、2008年）
『トルコ軍艦エルトゥールル号の海難』オメル・エルトゥール著（植月惠一郎、久保陽子と共訳、彩流社、2015年）

受賞

* 1997年、著書『ダービー卿のイギリス』でJRA賞馬事文化賞を受賞。

山本雅男教授は、イギリス文化史研究において、多岐にわたるテーマに取り組み、数多くの著作や翻訳を通じて、その成果を広く社会に発信しています。特に、競馬という文化現象を通してイギリス社会や文化を考察する視点は、独自性があり高く評価されています。

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