山梨県企業局

山梨県企業局は、山梨県における地方公営企業として、電気事業（発電）、温泉事業、地域振興事業を主な柱として活動しています。

事業内容

1. 発電事業:
1957年（昭和32年）に運転を開始した西山発電所をはじめ、県内には20もの水力発電所が設置・運営されています。これらの発電所は、県内の電力供給を支える重要な役割を担っています。
新エネルギー開発にも力を入れており、東京電力と共同で曽根丘陵に米倉山太陽光発電所を建設し、2012年1月から運用を開始しました。再生可能エネルギーの導入を促進し、環境負荷の低減に貢献しています。

2. 温泉事業:
1961年（昭和36年）に東八代郡石和町（現在の笛吹市）で温泉が自然湧出したことを契機に、ボーリングによる源泉の発掘を開始しました。現在では6本の源泉を保有し、石和温泉をはじめとする県内温泉地の発展に寄与しています。
西山ダム建設によって湖底に沈んだ奈良田温泉の再発掘も行い、1978年（昭和53年）に温泉を湧出させることに成功しました。歴史ある温泉地の復活に貢献しています。

3. 地域振興事業:
八ヶ岳山麓の北杜市にある丘の公園内遺跡群周辺を、総合スポーツ・レクリエーション施設「丘の公園」として1986年7月に開発しました。自然豊かな環境を生かした公園は、県民の憩いの場として親しまれています。
2004年4月からは、株式会社清里丘の公園が指定管理者として管理・運営を行っています。

かつて行っていた事業

有料道路事業:
1964年（昭和39年）に供用を開始した富士山有料道路を皮切りに、7つの有料道路を運営管理していました。これらの道路は、県内の交通網の整備に貢献しました。
1993年（平成5年）に山梨県道路公社が設立されたことに伴い、1997年（平成9年）までにすべての有料道路が道路公社に移管されました。

歴史

1955年（昭和30年）－発電事業室を設置
1958年（昭和33年）－地方公営企業法に基づき発電事業室にかわり電気局を設置
1961年（昭和36年）－道路局を設置
1962年（昭和37年）－県温泉開発条例を施行し石和温泉の掘削を開始
1965年（昭和40年）8月 - 電気局と道路局を統合し企業局が発足。
1965年（昭和40年）10月 - 企業局に開発課を設置し温泉事業を編入
1986年（昭和61年）7月2日 - 丘の公園開園
1997年（平成9年）－道路事業を山梨県道路公社へ移管
2015年（平成27年）－山梨県民会館閉鎖に伴い県庁舎北別館5階へ移転。

管轄発電所一覧

企業局が管理する発電所で発電された電気は、東京電力に売却され、県の重要な収入源となっています。

その他、小水力発電所として塩川第二発電所（82kW）、若彦トンネル湧水発電所 （80kW）があります。

その他

企業局は、1977年（昭和52年）に発電事業で得た利益を基に、ジャン＝フランソワ・ミレーの代表作「種まく人」や「落穂拾い、夏」を購入しました。これらの絵画は、現在は山梨県立美術館にて展示されています。

外部リンク

* 山梨県／企業局

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