山田詠美

山田詠美のプロフィール

基本情報
山田詠美（やまだ えいみ）、本名は山田双葉（やまだ ふたば）。1959年2月8日生まれの日本の小説家であり、漫画家でもある。愛称は「ポンちゃん」。

経歴

東京・板橋区で幼少期を過ごした後、父の転勤に伴い北海道から静岡まで様々な場所で生活。小学校と中学校は鹿沼市で過ごし、栃木県立鹿沼高等学校へ進学。高校では文芸部に所属し、著名な作家への傾倒が見られた。高校卒業後は明治大学に進学し、漫画研究会に参加。

在学中に漫画界へと進出し、本名の山田双葉名義でエロ漫画デビューを果たす。1981年に大学を中退し、アルバイトをしながら漫画作品を発表。代表作には『シュガー・バー』や『ミス・ドール』などがある。

1985年、彼女の小説『ベッドタイムアイズ』で文藝賞を受賞し、文壇に登場。その後も『ジェシーの背骨』や『蝶々の纏足』などにより芥川賞候補となるが、受賞には至らなかった。しかし、1987年には『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』で直木賞を獲得。この際、彼女の私生活にまつわる事件が報道され、話題を呼んだ。

1999年には、作品が大学入試センター試験に無断で利用され、自身の著作に対する批判的な意見も発表している。さらに、彼女は直木賞受賞者ながら、芥川賞の選考委員も務めるなど、その影響力は絶大である。

私生活

山田は1990年にアメリカ軍のクレイグ・ダグラスと結婚するも、2006年に離婚。その後、2011年には文芸評論家の可能涼介と再婚した。現在の姓は「山田」とし、吉祥寺に住んでいる。彼女の生活を色濃く反映した作品群は、読者に独特の視点を提供し続けている。

作品に対する影響

山田の作品は若手作家や文学研究者に多大な影響を与えており、彼女を通して新しい文学的価値が創出されている。金原ひとみや綿矢りさが彼女の作品を取り上げたり、福田和也が彼女の短編を名手として評価するなど、彼女の文学スタイルは現代文壇において重要な地位を占めている。

受賞歴

山田は文壇において多くの賞を受賞しており、その中には次のようなものがある：

• - 1985年：第22回文藝賞（『ベッドタイムアイズ』）
• - 1987年：第97回直木賞（『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』）
• - 1989年：第17回平林たい子文学賞（『風葬の教室』）
• - 1991年：第30回女流文学賞（『トラッシュ』）
• - 2001年：第52回読売文学賞（『A2Z』）
• - 2005年：第41回谷崎潤一郎賞（『風味絶佳』）
• - 2016年：第42回川端康成文学賞（「生鮮てるてる坊主」）

著作の一部

• - 『ベッドタイムアイズ』（1985年、河出書房新社）
• - 『ジェシーの背骨』（1986年、河出書房新社）
• - 『ソウル・ミュージック・ラバーズ・オンリー』（1987年、角川書店）
• - 『ぼくは勉強ができない』（1993年、新潮社）
• - 『立ち読み女子』（2013年、文藝春秋）
• - 『血も涙もある』（2021年、新潮社）

関連項目

日本の小説家一覧

山田詠美の作品は、ジャンルを超えた多様性や独自の視点で多くの読者に支持され続けている。彼女の小説や漫画は、生活の現実を捉えつつも、文学者としての深い洞察力を伴い、多くの人に感動や考えをもたらす作品となっている。

もう一度検索