山鹿灯籠まつり
山鹿灯籠まつり
山鹿灯籠まつりは、熊本県山鹿市で毎年8月15日から17日にかけて開催される、大宮神社の祭礼です。この祭りは、熊本県を代表する年中行事の一つとして知られ、その美しい灯籠と優雅な踊りが特徴です。
祭りの起源
祭りの起源には、二つの説があります。一つは、景行天皇が九州巡幸の際に山鹿の地で道に迷った際、里人が松明を灯して導いたという伝説に基づくものです。この出来事を記念し、人々は行在所跡に建てられた大宮神社で毎年松明を奉納したとされています。もう一つの説は、室町時代に山鹿の温泉が枯れた際に、宥明法印が祈祷で温泉を再び湧き出させたことを記念して、灯籠が奉納されたというものです。
戦国時代に一時中断しましたが、文禄年間に復活し、文化・文政期には最盛期を迎えました。その後、幕末の戦乱で衰退しましたが、明治時代に灯籠師が現れて再び活気を取り戻しました。灯籠踊りは昭和30年頃に、藤間流の藤間勘太女が考案した振り付けを屋外用に改変したものです。
祭りのスケジュール
奉納灯籠
各町内では、灯籠師に製作を依頼した奉納灯籠が8月15日に街角に展示されます。その後、8月17日の午前0時に、「ハーイ、トウロウ」のかけ声とともに大宮神社へ運ばれます（上がり灯籠）。神社ではお祓いの後、大宮公園に展示されます。かつては、明け方に灯籠を持ち帰る「下がり灯籠」がありましたが、現在は灯籠殿に収蔵され、翌年の祭りまで展示されます。
灯籠踊り
灯籠踊りは、大宮神社、参道、おまつり広場、山鹿小学校グラウンドで見学できます。8月15日には、大宮神社で奉納灯籠踊りが行われ、その後、参道やおまつり広場で様々な団体による踊りが披露されます。おまつり広場での踊りは夜遅くまで続きます。また、同日には菊池川河川敷で花火大会も開催されます。
8月16日には、大宮神社で例祭献幣式が行われます。この日の夕方からは、おまつり広場などで灯籠踊りが披露されますが、最大のクライマックスは、山鹿小学校グラウンドで行われる「千人灯籠踊り」です。千人もの女性が頭に金灯籠をのせて踊る姿は圧巻で、「よへほ節」のメロディーとともに幻想的な光景を作り出します。また、同日には、景行天皇奉迎儀式と松明行列が菊池川河川敷で行われます。
特徴
山鹿灯籠まつりは、歴史と伝統が息づく、熊本県を代表する美しい祭りです。その幻想的な光景は、訪れる人々を魅了し、心に残る思い出を与えてくれます。
参考資料
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