岐南インターチェンジ

岐南インターチェンジ

岐阜県羽島郡岐南町に位置する岐南インターチェンジは、岐阜県における主要な交通網が集まる、極めて重要な結節点です。このインターチェンジでは、東西を結ぶ国道21号（岐大バイパス）と、南北に延びる国道22号（名岐バイパス）、そして同じく南北方向の国道156号（岐阜東バイパス）が交差しており、県内で最も交通量が集中する地点の一つとして知られています。

構造的特徴

岐南インターチェンジの構造は、東西方向を走る国道21号が高架となっており、その下の平面部で国道156号が北方向へ、国道22号が南方向へと分岐・合流する形態を取っています。地理的には、国道22号と国道156号は岐阜市茜部本郷を起終点としており、正確には岐南インターチェンジから岐阜市方面（西方向）にかけては、これら三つの国道が重複して指定されている区間となります。

周辺道路との接続も複雑で、国道21号の高架部の西側接続道路（大垣市方面）は、すぐ西隣の八剣交差点で岐南町の町道と交わります。また、高架部の東側接続道路（各務原市方面）には、岐阜県道179号中野上印食線からの道路（側道）が合流してきます。さらに、平面部では、国道22号の北行車線と国道156号の南行車線が、岐南インター交差点に差し掛かると車線数が減少する構造になっています。具体的には、片側3車線のうち、最も右側の車線が右折専用レーンとなるため、直進・左折に利用できる車線が2車線に絞られ、これが渋滞を助長する一因ともなっています。

歴史と現状の課題

岐南インターチェンジは、1974年（昭和49年）に岐大バイパスの開通と共に開設されました。開設当初は平面交差点であったため、交通容量の不足などから交通事故が頻繁に発生し、岐阜県内で毎年事故件数がワースト1位となる不名誉な記録が続いていました。

この状況を改善するため、1988年（昭和63年）頃からは国道21号の高架化工事が進められました。高架化が完成したことにより、かつてのような極めて危険な状態からは脱したものの、現在でも岐南インターチェンジおよびその周辺では、朝晩の通勤時間帯を中心に激しい渋滞が慢性的に発生しています。また、交通事故も依然として多発しており、根本的な課題は解決されていない状況です。渋滞の一因としては、6車線を有する国道22号から4車線である国道21号への合流箇所が多く、交通容量の差が流れを阻害している点が指摘されています。

安全対策

交通事故の抑制を図るため、岐南インター交差点および西隣の八剣交差点では、矢印式信号機が導入されています。これにより、直進と右折の進行方向が時間的に分離されており、交差点内での衝突事故の防止に効果を上げています。特に岐南インター交差点では、左折は常時可能とされています。八剣交差点でも同様に、東西方向においては直進・左折と右折が矢印で分離される方式が取られています。信号機については、岐南インター交差点ではかつて大型の450mm信号機が設置されていましたが、2012年（平成24年）から2014年（平成26年）にかけて段階的にLED式信号機に交換されました。八剣交差点の信号機も、2008年（平成20年）に矢印による分離方式に変更され、2015年（平成27年）にLED化が完了しています。

周辺施設

岐南インターチェンジの周辺には、以下の主要な施設などが点在しています。

岐南町役場
フォーカスポーカス（商業施設）
岐南町総合体育館
岐阜バス岐南営業所（岐阜バス観光）
エスラインギフ（運送会社）

関連項目

日本のインターチェンジ一覧

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