岐阜市立茜部小学校

岐阜市立茜部小学校

岐阜市立茜部小学校（ぎふしりつ あかなべしょうがっこう）は、岐阜県岐阜市茜部新所4丁目に位置する公立小学校です。

沿革

本校の創立は、明治16年（1883年）11月18日とされています。これは、当時茜部村内に存在していた二つの学校が統合された年をもって創立としているためです。それ以前の歴史を遡ると、明治6年（1873年）には、茜部村の字本郷に「茜部学校」が、また字野瀬には「掇英学校」という二つの学校がそれぞれ開校していました。そして、明治16年11月18日にこれらが統合され、「茜部学校」として新たな歩みを始めると同時に、現在の所在地に校舎が完成しました。

明治23年（1890年）10月には、「茜部尋常小学校」と名称を改めました。しかし、翌明治24年（1891年）10月28日に発生した濃尾地震により、建設されたばかりの校舎は残念ながら倒壊してしまいます。このため、生徒たちは仮校舎での授業を余儀なくされましたが、明治27年（1894年）4月には新しい校舎が無事完成し、教育活動が再開されました。

その後も学校施設の拡充は続き、明治42年（1909年）4月には校舎の増築が行われました。大正5年（1916年）4月には、教育内容の拡充に伴い、「茜部尋常高等小学校」へと再び名称を変更しました。昭和7年（1932年）12月には、平屋建てだった校舎が改築され、2階建ての校舎として生まれ変わりました。

太平洋戦争が差し迫る昭和16年（1941年）4月1日には、国民学校令の施行により「稲葉郡茜部国民学校」と改称されました。戦後、学制改革が行われた昭和22年（1947年）4月1日には、「茜部村立茜部小学校」となり、小学校としての名称に戻りました。

昭和25年（1950年）8月20日、茜部村が岐阜市に編入されたことに伴い、学校の名称も「岐阜市立茜部小学校」と変更され、現在に至る公立小学校となりました。

岐阜市への編入後も、学校施設の近代化と拡充は積極的に進められました。昭和27年（1952年）10月には運動場が拡張されるとともに、宿直室や校務員室が新築されました。昭和28年（1953年）10月には公民館が落成し、学校敷地内に棕櫚が植樹されるなど環境整備も行われました。昭和30年（1955年）7月には給食室が新築され、学校給食の提供体制が整いました。そして昭和34年（1959年）7月には待望のプールが完成し、水泳指導が可能となりました。

高度経済成長期には、児童数の増加に対応するため、鉄筋コンクリート造の新校舎建設が本格化します。昭和40年（1965年）12月に鉄筋コンクリート造3階建ての新校舎が完成したのを皮切りに、翌昭和41年（1966年）12月には校地の拡張と並行して鉄筋コンクリート造3階建ての校舎が増築されました。この増築はその後も続き、昭和42年（1967年）12月、昭和43年（1968年）12月、昭和44年（1969年）12月、そして昭和45年（1970年）3月と、昭和40年代後半にかけて集中的に行われ、鉄筋コンクリート造の校舎群が形成されました。

この間、昭和43年（1968年）2月には理科学習センターが完成し、同年3月には校歌が制定されるなど、教育環境の質的向上も図られました。昭和47年（1972年）3月には特別教室棟が完成し、多様な学習に対応できるようになりました。昭和51年（1976年）7月には再び校地の拡張が行われ、昭和54年（1979年）3月には管理棟が、そして昭和56年（1981年）3月には体育館がそれぞれ完成し、現在の学校施設の基礎が築かれました。

通学区域

岐阜市立茜部小学校の主な通学区域には、茜部地区の広い範囲が含まれます。具体的には、茜部、茜部大野1・2丁目、茜部大川1・2丁目、茜部新所1-4丁目、茜部神清寺1・2丁目、茜部寺屋敷1-3丁目、茜部中島1-3丁目、茜部野瀬1-3丁目、茜部菱野1-4丁目、茜部本郷1-3三丁目、茜町、水主町1・2丁目、境川1-5丁目、茜部辰新1・2丁目など、多岐にわたる地域から児童が通学しています。

進学先中学校

本校を卒業した児童の主な進学先は、岐阜市立加納中学校です。

交通アクセス

岐阜バスを利用する場合、JR岐阜駅バスターミナルから出発する茜部三田洞線（下佐波行き、カラフルタウン行き、もえぎの里行き、高桑行きなど）に乗車し、「茜部小学校前」バス停で下車後、徒歩およそ3分で学校に到着します。

校区内の主な施設

学校区内には、岐阜南警察署、まどか南幼稚園、境川、岐阜市中央卸売市場など、地域の生活や産業に関わる様々な施設が点在しています。

本校は、明治以来の長い歴史を持ち、地域の発展とともに歩みながら、現在も茜部地区の児童たちの育成に貢献しています。

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